2011年9月13日火曜日

日本で仕事が無くなる

 日本は国として、国民の所得と雇用を守り、増やす努力を考えているようには見えません。
 優秀な人材(ヒト)、生産設備投資(モノ)、資金(カネ)を自国に呼び込み、留め、高付加価値の経済活動を行なわせることを考えているのかはなはだ疑問です。
 いくら日本企業が成長しても、海外で生産し、海外で販売した分は、わが国のGDPや国内雇用にはほとんど貢献しません。
 だからといって、企業を国内に縛り付ければ、その企業は海外からの安い労働力の製品に敗れ、淘汰されてしまいます。
 名前は日本の企業名が付いている電化製品などは、裏を見れば、中国製やベトナム製のような、アジアの工場で作られている。
 もっとも、韓国のメーカーの製品も、メイドインチャイナだったりするので、世界的に同じ傾向はあります。
 しかし、製造して輸出を行う企業が日本から消えてしまえばどうなるか。
 資源のない国土に住む人間が、外貨を稼いでエネルギーや食料を輸入する手段を失うことになり、かつての貧困と飢餓に直面することになります。
 「高齢化時代だから介護や医療の仕事がある」という人もいるが、こんなサービス業は所得再分配があって機能する。
 再分配する原資が無くなれば、社会保障財政が破綻してしまいます、今でも破綻寸前ですが、これが加速されます。
 まあ、個人的には、早く破綻して、再度構築した方が、国民の為になるとは思っていますけど。
 日本は、高い法人税、自由貿易枠組みへの参加の遅れ、円高、硬直的な労働市場といった、産業立地にはネガティブな条件がそろいすぎています。
 ほとんどは、政治の貧困と言うか、自民党の長い政権のうちに、官僚が自分たちだけの為に作り上げてきたシステム産物だが、そんな環境でも、右肩上がりの経済状況の中では、日本企業は、国内への傾斜傾向がかなり強かったと。
 欧米のグローバル企業と比べると、日本の経営者は明らかに、日本国内により多くの機能と雇用を残し、守ってきました。
 終身雇用や解雇規制といった制約によって、国内雇用を維持せざるをえなかった側面もあるが、インフラの充実や安全、水が豊富などやはり日本は住みやすい国でした。
 しかし、今回の原発事故と、その後の立憲法治国家とは思えない政治の動き、政府のねつ造は、日本の優位性である安全、安心、安定を無くした。
 原発の停止と再稼働をめぐる思惑は、原発村の悪巧みで、企業に節電要求したりの嫌がらせの「要請」が大半で、明確な基準は示されず、それに応じた場合のリスクはすべて民間側が背負うことになる。
 いままでは官僚の思惑はある程度あったが、一定の常識的な範囲で行なわれ、進め方もしかるべき手順、手続きを大事にする国であったはず。
 ここまで来ると、「日本政府は頼らん!」となり、製造業に限らずさまざまな産業が、企業規模の大小を問わず、グローバル化(≒空洞化)へ動き出しています。
 日本の優位性のあった製造技術や研究開発機能も”国内の雇用を守る”と言っていたトヨタまでが現地に作ると言い始めた。
 ここまで政府が滅茶苦茶だと「だれも文句言わない」と、いよいよ日本の中小も含めた企業は、世界に打って出る決心がついたように見えます。
 少子高齢化で国内市場が低下する中、アジア経済が成長を続けるなかで、日本企業が中小も含めグローバル企業に進化することは、経営者にとっては必然です。
 日本政治の不毛は、むしろ個別企業の経営改革を進めるうえでは、むしろ追い風。
 しかし、日本的な高付加価値の物作りや高度な研究開発を下支えする社会的インフラ、人材インフラまで及ぶと、将来、為替や貿易条件が円安になっても、そう簡単に高付加価値経済活動は戻ってこない。
 最近、経団連からも「法人税を下げろ」「TPP参加を急げ」と言う話が出てこなくなった。
 今後、貿易自由化政策、法人税体系の抜本見直し、労働市場の柔軟性の拡大、そして円高とおそらくその背景要因の一つであるデフレの克服の実行を急がないと、日本経済は存亡の危機に直面するでしょう。
 時期としては、この先12年の復興特需が落ち込むと、深刻な経済状況が出てくるのではないでしょうか。

太陽光発電
発電量10.9KW ピーク2.61KW
912()
晴後曇 
 最高気温(℃)[前日差]32 [ +2 ] 最低気温(℃)[前日差]24 [ -2 ]
降水確率(%)10 10  10   20
時間帯(時) 0-6 6-12 12-18 18-24
経済指標・イベントカレンダー[13]
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09:00 ブラード・セントルイス連銀総裁、講演
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15:00 日8月投信概況[投資信託協会]
15:45 仏7月経常収支
17:30 英7DCLG住宅価格
17:30 英7月商品貿易収支
17:30 英8月消費者物価指数
17:30 英8月小売物価指数
20:30 米8NFIB中小企業楽観指数
20:45 米ICSC週間小売売上高
21:30 米8月輸入物価指数
21:55 米レッドブック週間小売売上高
23:00 米9IBD/TIPP景気楽観指数
27:00 米8月財政収支
FX投資
思った通り円高で、ポジション増やしただけになりました。

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