2012年6月16日土曜日

ギリシャ選挙の行方

  国内の政治状況は目に余る酷さで民主主義を破棄したようなので、あまりのばかばかしさに日本は勝手にしてくれと。
 日本は無視して、今週末のギリシャ選挙について考えてみることに。
 ギリシャの選挙は、緊縮財政で助けてもらおうと言う与党と、緊縮しなくてもEUから追い出されないと言う野党の一騎打ちです。

 ギリシャは手厚い年金制度を整え、膨大な数の公務員を養っている。
 頻繁に政党が変わる政治情勢のもと、選挙に勝つ為に国民の人気取り政策が行われ、実行して来たからです。
 公約破棄は問題ないなんて言う国もありますがね、ギリシャに公務員が多いのもこの政治状況の結果で、政権の支持者をどんどん公務員に縁故採用してきたからです。
 南欧ラテンの国々は過去何回も借金を踏み倒してきています。
 経済的な競争力のないギリシャは、ユーロに加盟する前は通貨ドラクマを切下げることによって、なんとか国内経済を維持してきました。
 2004年のユーロに加盟したのちは、簡単に国債の発行が出来るようになり資金調達が楽になりました。
 リーマンショックの前までは、欧州には世界中から資金が集まりギリシャにもお金が集まっていました。
 リーマンショック以降、世界各国の投資家は資金の引き揚げを行い、もともと経済的に競争力の無いギリシャなどは借金の借り換え(国債いの発行)に、保障が必要(金利が上がる)となり、雪だるま式に借金が増え、利息も上がるネガティブスパイラルになってしまいました。

 だれもお金を貸してくれなければ、自分で稼ぐしかありません。
 しかし、労働は労働者階級の人々や奴隷にまかせ、貴族などの支配層は芸術を楽しみ、哲学ような議論を行うことが自分達の生きる道と思っている傾向は今も変わっていないのではないでしょうか。
 公務員(貴族)が緊縮財政に反対して、ストライキ(仕事と言うほど生産性のあることやっているのか知りませんが)をやっている。

 ギリシャのやることは公務員を減らし、もっと付加価値を生む産業を起す必要があります。
 しかしユーロに加盟したままでは、競争力はなくギリシャに投資する魅力はまったくありません。
 ギリシャ経済を再生をするためには、ユーロから離脱しドラクマに復帰しこれを切下げることです。
 通貨切下げによってギリシャの人件費や地代に割安感が生まれ、投資や観光客を呼び込むことが出来ます。

 そこまで判っていて、ずるずる対策(対症療法にしかなったいません)の小出しをするのかと言うと、ユーロ圏離脱して、一度デフォルトすると、これまで貸し込んできた借金は踏み倒しとなり、ドイツやフランスの債権国の銀行が困ります。
 ギリシャ国民は、ユーロの海外持ち出しが禁止となり、ドラクマに強制為替後、インフレとなり貧困生活へまっしぐらとなるでしょう。
 本根は、ずるずる借金だけ(国債を買ってくれ)させてほしいと。

 だれにお金を出させるのかを協議しているのが、 いまの欧州の経済・財政危機への対応です。
 欧州の偉い人たちが議論を行い駆引きをやっているだけで結論を出さない。
 そのうち時間がなくなり、ギリギリの瀬戸際で小出しの解決策を打出すといったことの繰返しなので、なんども繰り返しです。

 もうやれることは、南欧PIGSS諸国のユーロ離脱か、もしくは共同債の発行と欧州中央銀行(ECB)による共同債の購入ぐらいしか残っていません。
 ギリシャの選挙の予想は、野党がいったん勝って、緊縮は緩和する、だけどユーロから離脱したくないので、譲歩するすり合わせの話し合いを行うとなり、時間稼ぎとなるのではないか、玉虫色ですね。
 気になることが2つ、ギリシャの急伸左派政党が「スペインは新たな緊縮策を要求されずに銀行が支援されたのだから、我々もそうしてもらって当然」と言う、とんでもない発言をしています。

 このおバカな政党が政権を担えば、EUから叩きだされる。
 もう一つの方は、ドイツが我慢の限界を超えてユーロ離脱もあるかなと、ドイツはユーロ安でぼろもうけなんですけどね。
 
太陽熱温水器
28.0度
太陽光発電
発電量6.0KW ピーク2.36KW
6月15日(金)
曇り
最高気温(℃)[前日差]25 [ 0 ] 最低気温(℃)[前日差]20 [ 0 ]
降水確率(%)20   20    20    30
時間帯(時) 0-6 6-12 12-18 18-24

FX投資
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