2015年2月22日日曜日
オーディオおじさん(少年)はどこへ行く
私だけかもしれませんが、オーディオを趣味でやっていると、目的がなんなのか判らなくなる。
よく仕事で、目的と手段が逆になっていませんかと問いかけたことはありませんでしょうか。
私のオーディオの目的は、良い音楽を良い音で聴く。
それも、酒飲みながらリラックスして、ストレスを解消できる気楽な感じで。
学校出て就職、車とオーデイオ、もう35年以上経ちました。
実際は、小学校の時から「子供の科学」「無線と実験」を読んで、自分で半田コテ持って、やけどしながら真空管ラジオ作ったり、アンプ作ったりしていましたので、それもオーディオ歴とすればもっと長いです。
いったい、いくら使ったか考えるだけでも恐ろしいです。
アナログ時代は、レコードプレーヤーを5台位作り、最後はマイクロの砲金糸ドライブとサエクのアームにオルトフォンMCでしたが、海外赴任後一度オーディオをやめた時に、LP500枚とともに、廃棄・・・今から考えるともったいなかった。
タンノイ・スーパーレッドモニタースピーカーだけは、捨てれずにエッジ交換などオーバーホールをして、今使っています。
使っているスピーカーは38cm(15インチ)のバスレフコーンが低音再生、センターに同軸に付いたホーンツイーター(スコーカ―)、コーラルのH‐105と言う、ホーンスーパーツイーターです。
金属ホーンの音が好きで、女性ボーカルの澄んだ声+ザラツキ感がとってもセクシーと思っています。
今のシステムは、リアル再生を目標に信号部分にコイルとコンデンサーを入れない考え方のフルデジタル+フルマルチアンプで組んでいます。
スピーカーの前の高周波LPFだけは、どうしようもありませんが、音声信号に対してのインピーダンスは無視できるものと考えています。
システムにはあまりお金をかけず、ハイレゾソースにお金をかけることにして、日々良さそうなハイレゾファイルを探しています。
ここからは、自分の考え方をまとめた覚書ですので、趣味人のたわごとと思ってください。
オーディオの音で音質に影響を与えるのは、スピーカーだと思っています。
買い換えて音が変わる物の中で、まちがいなく一番でしょう。
インターネットが発達して、情報が光ファイバーで個人の家まで飛んでくる、飛行機に乗れば、十数時間で地球の裏まで行ける時代。
けれどスピーカーは、フレディの法則で電気信号を音に変える機械となって、ほとんど進化していません(コンデンサースピーカーなんてありますが、振動板を動かす方法が違うだけ)。
スピーカーより上流にある機器は、数十年ですごく進化しました。
デジタル時代になり、スピーカーより前にある機器は、標準的なレベルまで行くと交換しても劇的な変化はしません。
偏見で言うなら全部で50万もあれば十分・CDプレーヤー+DAC+プリメインくらいでしょうか、PCとかケーブルも普及品で良いと思います。
オーディオで言う良い音とは?
人間の耳が聴きとることのできる音は、約20Hzから2万Hzまでの範囲とされています。しかしこれには個人差が大きくあって、特に高い方の音は、歳をとるにしたがって聴こえる周波数が下がってきます。
二十歳前後の若いうちは1万8000Hzから2万Hzらいまで十分に聴こえるのに、五十代、六十代の人になってくると、1万Hzも、怪しくなってきます。
私なんてどこまで聞こえるか?チェックするのが恐ろしいです。
健康で耳のよい人なら、1万8000Hzまでは、十分に聴きとることができます。
スピーカーで聴く場合、低い方の音で30Hzぐらいまでの音は、「音」として耳で感ずるよりは、体に空気の振動感をともなった圧力のように感じられ、35Hzあたりから、はじめて「音」らしい感じになってきます。
スピーカーを通じて音楽を再生しようという場合、この30Hzあたりから1万6000Hz付近までが再生できれば理想的です。
音楽に頻繁に使われる音域の最低限60Hzから4000Hz(ヴァイオリンの最高音)、楽器の倍音として再現するに必要な最高限1万5000Hzまでが正しく再生できれば良いと思います。
けれど、音楽は周波数特性だけでは語れません。
いかに、入力された電気信号を忠実に音に変えるか、ここで、味付けしたら音が変わってしまいます。
オーディオ機器は、汎用性を重視するので、意図的にイコライジングするのでなければ、低い音から高い音まで同じレベルで増幅した信号をスピーカーに入力します。
理想的なスピーカーは、1Hzの電気信号が入れば、1Hzの空気振動を空間に出す、1万Hzなら空気振動も1万Hzの波となるはずです。
しかし、そんな理想的なスピーカーは存在しないので、先に書いた「最低限60Hzから4000Hz(ヴァイオリンの最高音)、楽器の倍音として再現するに必要な最高限1万5000Hzまでが正しく再生できれば良い」となるわけです。
余分な味付けと言うのは、スピーカーの振動板(空気を揺らす部分)が信号以外の動きをすると言うことで、特に低音を出す為に大きな振動板の物は重くなるため、過渡現象が起きます。
過渡現象と言うのは、太鼓のような音で「ドン」と振動板を前に動かした場合、重さの慣性で必要以上(信号は下がっているのに振動板はまだ前に動いている)に動くこと、さらにその後、振動板が後ろ戻ってきて、動く前の位置にピッタリ止まれば良いのですが、戻りすぎて前後にフラフラ振り子のように動いて音を出してしまうことです。
一般的なスピーカーはコーンとボイス・コイルを、エッジとダンパーというサスペンションによって支えられていますが、コーンおよびボイス・コイルの質量(重さ)と、それを支えているエッジとダンパーによって、特定の周波数に固有の振動数(共振)をもつようになります。コーン型のスピーカーの場合、この、コーンの固有振動の周波数のことをfo(エフ・ゼロ 最低共振周波数)といって、一般の多くのコーンスピーカーは、20Hzから80Hzくらいまでの間にこのfoがあります。
低音を出すには、振動板を大きくすれば良いのですが、大きくなればなるほど重くなるのと、高い周波数になると振動板全体を同じ速度で前後に動かすことが出来ない「分割振動」と言う現象が起きて、空気に入力された電気信号と同じ波形を出せなくなる欠点があります。
「分割振動」と言うのは、振動板が動くときに、振動板の素材が動く速度に追従できずたわんでしまい本来の振動が出来ない状態です。
最も広く使われているパラボラの形をした「コーン」型のスピーカーに対して、ホーン型のスピーカーがあります。
うちのスピーカーは、中高音をホーンで構成しています。
その構造はスピーカーの振動板(ダイアフラム)の前に、ホーンをとりつけているところから、そう呼ばれます。
コーンスピーカーを密閉箱や無限バッフル板につけずに鳴らすと、スピーカーから発生した音は前へ出る音と後へ出る音で打ち消しあって音がミュートされてりまいます。
スピーカーの前にホーンをつけてやると、スピーカーから出た音は周囲に逃げ出すことができなくなって、振動板の動きをホーンの出口のところまでそっくりもっていって、空気中に有効に伝達することができます。
したがって、ホーン型のスピーカーはコーン型にくらべると「能率」がよい。
いいかえると、同じ大きさの音を出すために、コーン型よりはホーン型の方が、アンプの出力が少なくてよいことになります。
ホーンは、小さな音を拡大する役目をします。
ついでにホーン型のスピーカーには、過渡現象に対しても良い点があります。
振動板の前に長いホーンがあると中の空気のかたまりが、振動板をしっかりとおさえているのです。
空気は質量があるのホーンの長さ分の空気が振動に対して大きな圧力がかかっているのと同じ効果があるのです。
これが振動板に対し空気サスペンションになっているのです。
この圧力(空気負荷といいます)は、前項で述べた「過渡現象」を防ぐための、非常に良いサスペンションです。したがって、ダンピングのよく利いた、引き締まった音を再生します。
引き締まった音と言うのは、太鼓が「ドン!」と言うことで、ぼけた音ですと「どよん」となるイメージです。
ホーンスピーカーは能率がとてもよいということから、振動板を非常に小さくできます。
小さな振動板は、そのままでは大きな音や、大きなエネルギーを必要とする低音を、十分に再生することができませんが、これにホーンを組み合わせれば、十分な音のエネルギーが得られます。
振動板が小さくてよいということは、振動板の「分割振動」の悪影響がないという利点になります。
小さく、軽く、したがって非常に固く丈夫なダイアフラムを使うことができるので、ダイアフラム自身は、ボイス・コイルと完全に一体となって動くことができます。
エッジも金属など固い材料が使われ、完全にピストン・モーションできるわけです。
こういう理由で、音のひずみや過渡現象の悪い影響から逃れることができます。
低音域もホーンが理想なのですが、50Hzの低音の波長が約6・8メートルなので、実用的ではありません。
これが500Hzで68センチ、1000Hzの34センチなので、これくらいが一般家庭では無難と思っています。
本当は、2インチドライバーとホーンで700Hzくらいから使いたいとは思っていますが、ホーンが大きくなるので、実現できていません。
長々と、今のスピーカーになっている理由を書いてきました。
次に、マルチアンプにする理由です。
2ウェイ、3ウェイなどの、いわゆるマルチ・スピーカー・システムでは、アンプとスピーカーのあいだにデバイディング・ネットワークを入れて、ウーファー、スコーカー、トゥイーターの各スピーカーに、それぞれの受け持ち範囲の周波数を割り当てるというのが一般的な方法です。
普通に売っているスピーカーでフルレンジ一発以外はこんな構造です。
デバイディング・ネットワークを使いたくないのは、けっこうピュアオーディオと言う点で不利な点があるからです。
デバイディング・ネットワークというのは、一種のフィルター(周波数濾波回路)で、アンプから出てきた音を、低音、中音、高音と、それぞれ選りわける(分割する=デバイディング)働きをします。
そのために、コイルとコンデンサーをいろいろに組み合わせて目的を達しています。
こうすると、必然的にアンプと各スピーカーのあいだにコイルやコンデンサーが介在するようになるわけですが、原音再生・ピュアな音からすると、この、デバイディング・ネットワークは邪魔ものです。
ホーン型のスピーカーのホーンは、スピーカーの振動板の勝手な動き(過渡現象)に対してブレーキとして働く、したがってスピーカーにダンピング(制動=ブレーキ)を与えて、歯切れのよい、ひきしまった音を再生できる、という利点があるので使うと書いてきました。
ホーン型のスピーカーにかぎらずコーン型のスピーカーに対しても、ブレーキを与える役割をもったものが箱による負荷やダンパー・マグネットの強化で出来ていますが、スピーカー自身でなくアンプも、スピーカーに対してブレーキを与える役目があります。
アンプはコーン型ホーン型を問わずによく利くサスペンションなのです。
アンプのカタログの中に、「ダンピング・ファクター(DF)」という項目をよくみかけますが、これはスピーカーに与えるダンピングの大きさをあらわしたもので、理論的には、20以上あれば良いとされています。
最近の半導体アンプは100以上が多いようです。
ダンピングファクターを簡単に言うと、スピーカーのインピーダンス÷アンプのインピーダンス=ダンピングファクターと言う計算式があり、数値化出来ます。
単純にスピーカーが8Ωなら、ダンピングファクター100と言うのは、アンプのインピーダンスは0.08Ωです。
スピーカーに対するアンプのこのようなよい性質を活用するためには、アンプとスピーカーのあいだに、抵抗分が入ることを避ける必要があります。
厳密にいえば、アンプとスピーカーをつなぐコードの抵抗が問題にされるのは、ターミナルの接触抵抗も含めて0.1Ωあった場合、先の100あるダンピングファクターは半分以下の45になり、音が悪くなるかは別として音は変化するからです。
デバイディング・ネットワークに含まれるコイルというヤツは、長い銅線をグルグルと何百回も巻いたものですから、コードなどとは比較にならないくらい抵抗分が大きくなります。
ネットワークを使ったマルチ・スピーカーでは、各スピーカーの能率のちがいを補正するために、能率の高いスピーカーに・アッテネーター(抵抗減衰器)」というもの(ボリューム・コントロールと同じ働きをする)を入れて音量を下げて使うという場合が多いのです。
コイルやコードの抵抗分については、できるだけ太い線を使って抵抗分を少なくするという努力ができるのですが、アッテネーターを使った回路が入ると、アンプのダンピングはまったく効かないことになります。
デバイディング・ネットワークを設計する場合、スピーカーに同じインピーダンスのものを組み合わせなくては、指定どおりのクロスオーバー周波数が得られません。
分割周波数を仮に1KHzとて設計しても4Ω用と8Ω用とではまったくちがった値のコイルとコンデンサーを使うのでインピーダンスのちがうスピーカーを混用することはできません。
最大の問題は、特にコーン型のスピーカーのインピーダンスの数値は、ある周波数一点だけ、ふつうは400Hzから1000Hz付近であって、それ以外の周波数では、インピーダンスは大きくなる特性をもってます。
スピーカーのボイスコイル(L)に対して色々な周波数が入力され、コイルが動くことにより逆起電力(コイルが磁石の中を動くので発電機になる)が起きたり、箱などの負荷によって動きが変化するため、複雑な現象が起きます。
特にスピーカーのfoの点では、表示されたインピーダンスの十倍前後の(8Ωのスピーカーなら80Ωあるいはそれ以上にも)変化を示すことがあります。
この性質はネットワークにとっては非常に好ましくないもので、こういうスピーカーを使うかぎり、クロスオーバー周波数は、ほとんど設計どおりにはなりません。
こういう事を書きますと、売っているスピーカーはきちっとした特性をしているのではと思われると思います。
スピーカー設計の段階では、計算通りのデバイディング・ネットワークを試作しますが、無響室での評価でカットアンドトライをやって、部品の合わせ込みをします。
どうしても、目的の特性にならない場合、スピーカー自体の設計変更や箱の設計変更をしているから特性が出ているのです。
製品のスピーカーは、これだけでなく量産しても同じ特性にしないといけませんので、大変です。
実際は、スペック範囲を決めて、その範囲に入っていればOK]としています。
そうしないと、1台1台、綿密な測定と部品変更が必要ですので、ある程度は妥協して作られます。
マルチ・チャンネル・アンプ方式の利点
マルチ・アンプではウーファー、スコーカー、トゥイーターの各スピーカーに、一台ずつのパワーアンプが直結されています。
そしてデバイディング・ネットワークに相当するチャンネルデバイダーが、各パワーアンプの前に入ります。
チャンネルデバイダーがスピーカーの受け持ち周波数を割り当てます。
パワーアンプは必要な周波数の範囲だけを増幅すればよいので、パワー的にも有利ですし、混変調(複数の周波数を同時に増幅すると、お互いの周波数の差分が歪として作られる)による歪が少なくなります。
マルチ・アンプの利点は、いま述べたデバイディング・ネットワークの欠点を補間しています。
アンプとスピーカーが直結されるので、アンプのダンピングファクターを100%使えます。
スピーカーのインピーダンスや能率に関係なく、チャンネル・フィルターで決めた分割周波数は変わらないので、音楽によって不安定にならない。
家のスピーカーをデバイディング・ネットワークからマルチ・アンプに変えたとき、実際の音は全く変わりました。
同じスピーカーとは思えないほどです。音の解像力の点で、明確に違うと言えます。
最大の変化は音がクリアーになる、澄んだ明快さ、楽器のひとつひとつがくっきりと浮かび上がる、大音量でも音がこもりません。
フルデジタルによるマルチアンプを構成するにあたり、問題はデジタルで処理できるチェンデバ-と、ボリュームコントロールが同期できるフルデジタルアンプが必要でした。
チャンデバ―はBehringerDCX2496(http://www.behringerdownload.de/DCX2496/DCX2496_JPN_Rev_B.pdf)を改造してフルデジタルのチャンネルデバイダーに仕上げた商品です。
改造版 DCX2496 フルデジタルチャンネルデバイダー
http://jbl43.com/?pid=9498028
マルチアンプの為にQLS Electronic Technology 社 の QA100 という フルデジタルアンプ を使っています。
PWM パワーアンプ IC に TAS5162を2個使用 しています。
この IC はそもそも1個で最大 210W×2 の出力を出せる物です。
このICを片チャンに一個使い、出力をBTL接続、2Ωのスピーカーまで駆動できます。
リモコンで3台同時に、ボリュームコントロールが出来、ボリュームのレベルがデジタルで表示される。
この条件のフルデジタルアンプはほかに見当たりませんでした。
中華製フルデジタルアンプ
QA100--Full Digital Stereo Amplifie
http://qlshifi.com/en/wzcapi/qa100.htm
最近、リファレンスで聴いているお気に入りのアルバム。
DSD5.6MHzで、アルバムサイズ5GBとで一曲300MB以上と言う、高細密音源です。
http://www.e-onkyo.com/music/album/shcz0055/
LISTEN
DSD trio, 井上鑑, 山木秀夫, 三沢またろう
shiosai
2014/06/25
(P)2014 Shiosai
これを、ボリューム50%で再生すると、この上なくリアルな演奏が聴けます。
ドラムが床を揺らしそうが、壁が揺れても低音こもらず、高域はガラスを割るようなエフェクトシンバルの音が、目の前に飛んできます。
この音楽を聴いていると、技術の進歩はすごいと思います。
アナログやCDでは絶対体験できない、音がします。
最後までお付き合いで読まれた方、お疲れ様です。
オーディオおじさん(老人?)のたわごとでした。
MMC太陽熱温水器
http://item.rakuten.co.jp/mmcsolar/c/0000000110/
入水温度 10℃
温水器 36℃ 温度差26℃
太陽光発電
発電量9.9KW ピーク2.74KW
2月21日(土)
曇り
最高気温(℃)[前日差] 13℃[+2]最低気温(℃)[前日差] 0℃[-3]
降水確率(%) 0 0 0 20
時間帯(時) 0-6 6-12 12-18 18-24
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