2018年1月8日月曜日

一般の国民は誰も得しない4K・8K放送は成功しない

 テレビ放送の高画質化をNHKと総務省の官僚が一生懸命導入しようとしています。
 まあ、お役人の親玉が頑張ってやろうとしていることなら「利権がらみ」と言えるでしょう。
 色々思うところがあるのですが、こんな判りやすい記事がありましたので、紹介いたします。


こんなものいらない!「4K・8Kテレビ」が売れて喜ぶのは安倍首相と総務官僚だけ?
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180107-00535771-shincho-bus_all
デイリー新潮 1/7(日) 6:30配信


放送開始まで1年を切った4K
 2018年12月1日 よりスタートする4K・8Kの実用放送。開始まで1年を切ったわけで、家電の年末商戦では4Kテレビが花盛り――だけど、地デジがスタートする前に20万円近くも払って購入したフルハイビジョンテレビ。それがようやく、メーカーによっては5万円を切ろうというところまで安くなったのに、わざわざ4K対応のテレビを買う必要があるのだろうか。
 ***
 そろそろテレビの買い換えをお考えのあなたのお宅に鎮座しているフルハイビジョンは2Kである。いうまでもないが、Kとはkm(=1000m)同様1000を意味する。フルハイビジョンは水平方向の1920画素(約2000画素)だから2K。ちなみに垂直方向には1080画素で、画面全体では207万3600画素 。画素とはデジタル画像を構成する最小単位の点のことだ。
 4Kは水平3840(約4000)画素、垂直2160画素で、829万4400画素 となり、2Kの4倍の画素数。
 8Kは水平7680(約8000)画素 、垂直4320画素で、3317万7600画素 であるから、2Kの16倍の画素数となる。
 であるから、いまでも十分綺麗なフルハイビジョンと比べても、4K・8Kがいかに細かく画面に再現されであろうことは、家電店の店員に言われなくとも分かる。だが、「フルハイビジョンの画素が荒すぎる」なんて特殊な眼を持つ方は別として、今でも十分、綺麗な画面ではないだろうか。ならば、そもそも4K・8K放送は必要なのか。


テレビで見たいのは画質でなく内容
 その高精細映像を知らしめようと、17年3月に8K解像度で撮影したドラマ「囲むフォーメーションF」を制作したのが電通 である。
「天井をぶち抜いた9部屋のセットを丸ごと俯瞰で撮影し、『ホラ、こんなに引いて撮影しているのに、一部屋一部屋はハッキリ、くっきり見えるでしょう?』というもの。でも、人間の眼なんて9部屋同時に見比べられるものじゃない。自分で一部屋ずつ集中しないと何をやっているのか分かりませんよ。だったら、アップで撮ればいいだけです。映像は試験放送で拝める というのですが、8Kを導入した一般家庭はほとんどないから、当面はNHK放送センターなどで見るしかありません」
 とはメディアアナリストで次世代メディア研究所の鈴木祐司氏(59 )だ。
「似たような話は、ハイビジョンに移行する頃にもありました。2002年の日韓共同開催のサッカーW杯 の中継です。NHKチームはBSハイビジョンで、走査線525本の地上波はインターナショナルチームの撮影する従来のアナログ波での中継でした。その結果、BSに加入していた視聴者のほとんどが、アナログ中継のほうを見たんです。NHKチームはサッカー中継に慣れていなかったこともありますが、当時のハイビジョンは画質が良すぎて、急激なカメラの移動は船酔い状態を起こすといわれ、ズームを避けた。対してアナログ中継は手練れのスタッフがやっているから、決定的瞬間を逃さなかった。当時、NHKでは“引きの美学”とか言っていましたけど、いくら球場が美しく撮れても、スポーツを俯瞰で撮ったって面白くないんです。スポーツに限らず視聴者を惹きつけるのは、高精細ではなく番組の内容なんです」
 鈴木氏はNHKに32 年間務めた業界のベテランでもある。では、2018年に始まる4K・8K放送はどうなるのだろうか。
「そもそも『スーパーハイビジョン』と名付けた4K・8Kを言い出したのは、放送技術のトップ集団を自負するNHKの放送技術研究所 で、1995年 のことです。技術者は世界に先駆けた高精細放送を目指し、NHK本体が目指すのは民放との差別化ですから、両者は一致して研究に邁進します。それから失われた20年を経て、第2次安倍政権が“アベノミクス”を打ち出したのが2013年 のこと。首相の意気込みに総務省が貢献できるモノがないか、と目をつけたのが4K・8K放送だったのです」


バラ色の未来予想図

 アベノミクスからさかのぼること2年、11年の夏、日本の地上波テレビはアナログ放送が停波され、デジタルに移行した。その直前である10年にはデジタル対応のテレビ2520万台が出荷される。翌11年も1982万台を出荷。だが、12年は645万台 と3分の1にまで減り、13年には538万台 にまで落ち込んでいた。窮地の家電メーカーも取り込み、官民一体の国策として4K・8Kが動き出したのだ。
「かつてアナログテレビは年間1000万台が売れ ていました。この頃は1世帯に2.4台といわれた時代です。総務省はそのレベルにまで戻して、景気対策としてアベノミクスの貢献したいわけです。14~15年にかけて発表した『4K、8Kロードマップに関するフォローアップ会合』中間報告(参考資料) には、4Kテレビの需要予測としてバラ色の未来が描かれているのですが……」
 そこには4Kテレビが今後、いかに2Kを凌駕していくかが予測されている。ちなみに括弧内が実数である。(※17年は1月から10月までの集計)
▶︎14年=テレビ全体:605万台(549万台)  4K:87万台(26万台)
▶15年=テレビ全体:696万台(512万台)  4K:173万台(63万台)
▶16年=テレビ全体:766万台(475万台)  4K:344万台(122万台)
▶17年=テレビ全体:796万台(※341万台) 4K:340万台(※112万台)
▶18年=テレビ全体:804万台        4K:518万台


NHKは6チャンネル化
「4Kの集荷台数は伸びてはいますが、これらは買い換えによるものでしょうね。中間報告の予測は大ハズレと言っていい。今年(17年)は全体で800万台近く売れると予測していますが、このままだと500万台も無理でしょう。およそ5000万世帯の日本では、年500万台が買い換え需要と見られていますから、2台目のテレビが売れていないのです。テレビは一家に1台の時代へ戻り、個人はスマホやタブレットに取って代わられたのだと思います。そこにはテレビからネットへの移行が考えられます。戦艦大和が戦闘機により撃沈させられたように、大艦巨砲主義のテレビ政策は、ネットの進化という戦闘機的システムにより凌駕されます。そして買い換え需要にすら満たないのは、皮肉なことにアベノミクスで女性の社会進出が進み、昼間にテレビが見られなくなったため、テレビそのものの寿命が延びていることも考えられます」
「1台目を買い換えるなら、どうせなら次は4Kにしておくか」と言う方も多いだろう。しかし、値段はまだ高いし、現在の地デジが見られなくなるわけでもないのである。
「地上波がいつ4K・8Kになるかは未定です。18年12月にスタートするのは、NHK、BS朝日、BS-TBS、BSジャパン、BSフジで、これらは現在BSが見られる環境にあれば4Kテレビに買い換えるだけで見ることができます。ただし、それをじっくり見ているのが民放トップの日本テレビ。BS日テレは4Kに参加はしますが、スタートは19年12月 なんです。画質が向上したところで、広告収入が増えないというのは、地デジ化の時に証明されていますからね」
 トップ企業は冷静である。問題は4Kで何が見られるかだが、
「そうです。NHKは現在も地デジで総合とEテレ、BSではBS1とBSプレミアムの計4チャンネルがありますが、さらに2チャンネル増えて6チャンネルになるわけです。果たして流す番組があるのかどうか」
 ただでさえ、受信料など払いたくなくなるバラエティ番組などが増えているNHKである。ここに4K、8K用の機材まで増やして何がやりたいというのだろうか。ましてやNHKの目玉である8Kや4KではあってもスカパーやWOWOW、ショップチャンネルなどは電波が異なるため、従来のアンテナでは受信すらできないというのだ。
 ちなみに12月に発売されたばかりの世界初の8K対応テレビ(シャープ AQUOS8K)は70型100万円(税抜き) である。シャープは記者会見で、こう発言している。
「 8Kは医療や防犯、教育など、あらゆる分野で新たな価値を生み出す。業界に先駆けて続々と商品を投入し、市場を切り開く」
 まるで一般家庭向けではないと言っているようにも聞こえる。なにせ、幅1564×奥行375 ×高さ967mmで重さは45kg もあるのだから、「うちには入らない、いらない」という方も多いのではないだろうか。さらに「テレビを買っただけでは見られない」と鈴木氏は言うのだ。
「総務省も今頃になって広報活動をしていますが、電波には右旋、左旋、平たく言えば右回転のものと左回転のものがあり、従来のテレビ電波は全て右回転でした。これまでのアンテナでは左回転の電波は受信できないのです。また機種やケーブル環境によってはチューナー、分配器、分波器、ブースター、ケーブルまで交換が必要と注意しています。古い住宅は軒並みダメでしょうね」
 総務省は20年の東京五輪までに4Kの世帯普及率は50%、25年には100% と予測している。もちろん、官民が一体となり、「今後は4Kしか売りません」なんてことになれば、普及率は達成できるかもしれない。
 だが、それは国民の求めるテレビ放送なのだろうか? 
 ***
週刊新潮WEB取材班
2018年1月7日 掲載



 まず、4Kと8K放送ですが録画の規格が決まっていないのと「録画させたくない」と言う意図があって、録画禁止になりそうなことです。
 タイムシフトが出来ないのは致命的です。
 まあ、バラエティーなんて2K以上で見ても何を見るの?
 ハイビジョンになった時(2K)にタレントの顔のしわでも見るのか?って冗談も出ていました。
 それに、現時点での「地上波デジタルは1K放送でハイビジョンでもないのに、4K必要?」と思いませんか。

「総務省も今頃になって広報活動をしていますが、電波には右旋、左旋、平たく言えば右回転のものと左回転のものがあり、従来のテレビ電波は全て右回転でした。これまでのアンテナでは左回転の電波は受信できないのです。また機種やケーブル環境によってはチューナー、分配器、分波器、ブースター、ケーブルまで交換が必要と注意しています。古い住宅は軒並みダメでしょうね」

 現状のパラボラアンテナは使えない、家の屋内を配線しているケーブルも使えない周波数になり、設備は刷新する必要があります。
 壁の中のケーブルは簡単に交換できないので、壁這わせて見た目が悪くなる可能性もあります。

 まだ個人の家なら見たい人がお金出せばいいですが、集合住宅やマンションではだれが高額な設備の負担をするのか?
 見たいような内容のない放送なんて誰が見るのか?
 
総務省は20年の東京五輪までに4Kの世帯普及率は50%、25年には100% と予測している

 こんなの、官僚の夢物語と思います。
 また、4K・8Kにしないと全ての放送は見れなくすると言う、アナログからデジタルに変えたことと同じことをやるなら、テレビなんて要りません。
 今でもネットで十分となっているのが、さらに加速するでしょう。
 フジテレビの赤字を見るまでもなく、地上波デジタルの広告収入のビジネスモデルはすでに破たんしています。

MMC太陽熱温水器
http://item.rakuten.co.jp/mmcsolar/c/0000000110/ 
 入水温度   10℃
 温水器     37℃ 温度差27℃

 太陽光発電
 発電量14.9KW ピーク3.02KW

1月7日(日)
晴後曇
最高気温(℃)[前日差] 10℃[+1]最低気温(℃)[前日差] 1℃[+1]
降水確率(%)  0    0     0   0
時間帯(時) 0-6 6-12 12-18 18-24    
   
01/08
16:00 ドイツ 11月製造業新規受注(前月比)
17:15 スイス 12月消費者物価指数(CPI)(前月比)
19:00 ユーロ 11月小売売上高(前年同月比)
19:00 ユーロ 12月消費者信頼感(確定値)
19:00 ユーロ 11月小売売上高(前月比)
29:00 米国 11月消費者信用残高(前月比)

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