2021年7月22日木曜日

DAC内蔵デジタルプリメインアンプ比較

 ちょっとした伝手で手に入ったDAC内蔵デジタルプリメインアンプを使ってみました。

 DAC機能として差はありますが、DSD5.6MHz・32Bitまでは同じように対応しています。(マランツ HD-AMP1はDSD11.2MHzまで)

 実際に手元にある音楽ファイルはほとんどが最大でDSD5.6MHzと192KHz/24Bitです。

 比較はソース入力をPCから各社専用のASIOドライバーを使って音楽ファイルをダイレクトに再生させます。



TEAC
Referenceシリーズ USB DAC/ステレオプリメインアンプ. AI-301DA



DENON PMA-50

マランツ HD-AMP1

  使うスピーカーはFE108EΣ10cmフルレンジ. メーカー推奨バックロード型エンクロージャーです。

 10cmのスピーカーとしては大型の箱で作った時に鉛も入れてあるので重さも半端ではありません。


 専用のバックロードで使うことで、ボーカルなどの再生領域は94dB/W~96dB/Wほどもあり高効率なスピーカーです。



 高域側にスーパーツイーター・コーラルH105を0.2μFのコンデンサーで味付け程度にしています。
 8Ωスピーカーなので10KHzで-12dBくらいですか。
 低域側はサブウハー・YAMAHA YST-SW320を50Hzクロスで使っています。
 スピーカーを切って、サブウハーだけ鳴らしてみると、ちょっと鳴っているだけ程度に設定してあります。



 リファレンスとして比較するのはタンノイSRM(スーパーレッドモニター)+Fostex(フォステクス)T500A MKllホーンスーパーツィーターをフルデジタル・マルチアンプで駆動したスピーカーです。
 本当はこれらのアンプで直接タンノイを駆動した方が違いが判りやすいのかもしれませんが、マルチアンプ構成の繋ぎこみをばらして組みなおすのはとっても面倒ですし、使うのはサブシステムとしてですからご容赦を。

 再生用のPCはWindows10・インテル® Core™ i5 のディスクトップ、SSD、メモリー16GBのオーディオ専用です。
 再生ソフトはSONYのMusic Center for PCです。
 無料のソフトで世の中にあるほとんどの音楽ファイルは問題なく再生でき、DSD(11.2MHz)もPCM(384KHz/32Bit)も簡単にネイティブ再生委出来る(再生機器とASIOによる)ので便利です。
 PCオーディアでの私の考え方は、再生ソフトは音に影響しないと思っています。
 ダイレクトにASIOを使って機器に送る場合、再生ソフトがアレンジ(イコライザーなど)しなければ変わらないです。
 このソフトも出力先に各ASIOを選ぶと、出力はダイレクトになります。
 この手のDAC内蔵アンプはUSBでアンシンクロナス再生となり、ジッターなどの影響はアンプのDSPクロックに依存します。
 USBでの信号ですが前にファイルのデータ送信をPCで計測したところ1アルバム分のデータ送ってBitパーフェクトでしたので、ケーブル依存もないと思います。
 スピーカーケーブルは太めの専用品。
 USBケーブルも普及型の物です。 




 さすがにmarantzはスピーカー端子頑丈ですね、この機種だけは重いケーブル付けてもリアシャーシはペコペコしません。
 写真撮っていませんがTEACも頑丈ですね。
 DENONはけっこう不安になるくらいペコペコいましたが、音には関係ない話です。

  デジタルプリメインの話がそれてしまいました、すみません。
DENON PMA-50(一世代前です・現行機種はPMA-60)
フルデジタルで25W出力(8Ω片チャン)

TEAC AI-301DA
DAC→デジタルアンプで25W出力(8Ω片チャン)

マランツ HD-AMP1
DAC→デジタルアンプで35W出力(8Ω片チャン)

 特徴はDENONはDACを積んでいなくてダイレクトに電力変換してスピーカーを駆動します。
 TEACはDACでアナログに変換してから再度デジタルアンプで駆動しています。
 マランツもTEACと同じですが、DACフィルターがDACメーカーの標準ではなく独自の設計なのが違います。
 マランツは出力が他機種に対して大きい。

 比較と言っても、USBケーブルとスピーカーケーブル差し替えないと音が聴けませんから、リモコンで切り替えてとは行きません。
 写真はスマホのプレイリストですが、パソコンのMusic Center for PCでも同じようにプレイリストを作って再生。
 一通り聴いてから、セッティングしなおすと面倒な試聴です。
 仕方がないので、メインのシステムとの比較をすることにしました。
 タブレットはタンノイSRM用に使うもので、リモコンでミュートを切り替えて比較しています。

 
                              

 比較は女性ボーカルをメインにしています。
 サブシステムでは本読みながらとかスマホ見ながらの再生がメインですから、女性ボーカルが多いのはご容赦を。
 繋ぎなおしてからの試聴ですから”フラシーボ”効きまくりと思ってください。
 あくまでも高効率なバックロードホーンを私の家で鳴らした感想です。
 スピーカー間隔・1.3m
 試聴位置・3.5m
 S/Nはどの機種も良く、アナログアンプと違って、95dB/W程度のスピーカーでは耳を近づけても全く無音です。


 Ryu MihのCall meから「ラ・イスラ・ポニータ」FLAC96KHz/24Bit
 音量はDENONで-40dB、他機種は9時方向ぐらい。
DENON PMA-50
 ベース音の分離が良い、ギターが少し引っ込み気味、ボーカルはつややかで良い。
TEAC AI-301DA
 ギターが前に出て、ベースが少し下がる感じ、ボーカルの余韻が増えた感じ。
マランツ HD-AMP1
 DENONに比べ高域が澄んだ感じ、ボーカルの付帯音が多い気がする、声に付帯するざらつきが、良い方向に聴こえるのはマランツの特徴でしょうか?


Direct Cutting at King Sekiguchidai Studio/井筒香奈江から
「Love Theme from Spartacus スパルタカス 愛のテーマ   Superstar」DSF5.6MHz/1Bit
 音量はDENONで-35dB、他機種は10時方向ぐらい。
DENON PMA-50
 ヴィブラホーンのトランジェンドが良く立ち音の立ち上がりが奇麗です。声の鮮度も良い。
TEAC AI-301DA
 トランジェントは少し低い(気のせい程度)、声がつややか(余韻が多め)。
マランツ HD-AMP1
 トランジェントが一番低い感じですが、響きは美しい。
 ボーカルが一番色っぽい(表現が難しい)、付帯音が多いのではと感じますが、音つくりの違いかな程度です。

LISTEN  DSD trio, 井上鑑, 山木秀夫, 三沢またろう
「Ubdu」DSF5.6MHz/1Bit
 音量はDENONで-35dB、他機種は10時方向ぐらい。
DENON PMA-50
 シンバル・スメア系の金属高音が多いので、高域の分解能比較、ほとんど差がないのですが無理やり順位つけるなら3番。
TEAC AI-301DA
 2番です。
マランツ HD-AMP1
 分離が凄いと思います。
 しかし僅差なんですね、タンノイと比較してはダメなのですが、マルチアンプに比べ情報量は少し足りないですが近い感じがします。


my Classics! 平原綾香
「Jupiter」 WAV192KHz/24Bit
 音量はDENONで-40dB、他機種は9時方向ぐらい。
DENON PMA-50
 一番声に迫力がある気がします。
  低域の分解能も良く、聴きごたえあり。
TEAC AI-301DA
 まとまりが良く、高域まで澄んだ声になっています。
マランツ HD-AMP1
 音が綺麗にまとまりすぎな感があります。
 迫力と言う意味では少し控えめです。


Pure  AQUAPLUS  LEGEND OF ACOUSTICS AQUAPLUS
「夢想歌」 DSF2.8MHz/1Bit
 音量はDENONで-35dB、他機種は10時方向ぐらい。
 有名なアニソンです。
DENON PMA-50
平原綾香の「Jupiter」と同じ傾向ですが、他機種との差はさらに無く、ここまでくるとアンプの差って何状態です。
TEAC AI-301DA
 高域の伸びがある、スーパーツイターのざらつきが少ない気がする。
マランツ HD-AMP1
 最後の横笛がリアルに聴こえます、一番バランスが良いかなと。

The Girl In The Other Room Diana Krall
「Temptation」FLAC96KHz/24Bit
 音量はDENONで-40dB、他機種は9時方向ぐらい。
 評価が難しいですね、聴いているときにメモしてるのでが表現難しすぎです。
 オーディオ評論家ってどんな感性なのかって、見た目のフラシーボ出まくりです・・・
DENON PMA-50
 これが一番好きかと、ベースと低い声がマッチしていて、声の分解能も良くリアルな感じです。
TEAC AI-301DA
 低域の分解能がDENONより少なめに感じます。
 聴いていて全然悪くないのですが、あえて言うなら程度です。
マランツ HD-AMP1
 声にエコーがかかっている?なんとなく吐息が混ざっている感じに聴こえます。
 これがまた良い感じなんですね。

VINTAGE  佐山雅弘, 井上陽介, 大坂昌彦
「ジェームス」FLAC96KHz/24Bit
 音量はDENONで-40dB、他機種は9時方向ぐらい。
 定番のジャズトリオ、ピアノらしく鳴っているのはとベースの音程はかな。
DENON PMA-50
 タンノイマルチアンプに一番近いかな、低域が多いように聞こえます。ベースもしっかり聴けます。
TEAC AI-301DA
 バランスが良く聴けますがちょっとコンパクトなピアノに感じます。
マランツ HD-AMP1
 DENONに対して、高域のひずみ(金属音の余韻)が綺麗かなと、まとまりすぎな優等生です。

Waltz For Debby The  Bill Evans Trio
「My Foolish Heart」192KHz/24Bit
 音量はDENONで-35dB、他機種は10時方向ぐらい。
 古い録音ですが、演奏会場であるレストランの細かな音が入っているジャズの定番。
 どのアンプもS/Nが素晴らしく良いので、音量を上げていくとものすごい分解能ですね、差はほとんどないです。
 あえて順番をつけるならです。
DENON PMA-50
 分解能3番
TEAC AI-301DA
 分解能2番
マランツ HD-AMP1
 分解能1番、バックで食事する食器にナイフ・フォークの音、話し声、せき込む音・・・音楽聞いているんではないのかと突っ込まないように(笑)。

FICTION II 梶浦由記
「E.G.O.」44.1KHz/16Bit→176.4KHz/24Bit
 音量はDENONで-40dB、他機種は9時方向ぐらい。
 これもアニソンなんですが、高音質でシンセベースにバイオリン・ドラムス・ボーカルが重なった大音量の曲。
 音量を10時方向まで上げると、3.5mの試聴位置でも体に低音がぶち当たるほどになります。
DENON PMA-50
 どの音もつぶれず、分解しますが、マランツにはかなわない感じです。
TEAC AI-301DA
 迫力は少し下がりますが、分解能抜群です。
マランツ HD-AMP1
 一番無難に聴かせてくれると思われます。
 迫力はDENONかなとは思いますが、長時間聴くにはマランツが良さそう。


 結論
 どのアンプでもほとんど差がない(身も蓋もない)。
 いろいろな曲を聴いていて、繋ぎ変えるたびに見た目で評価がずれる。
 なるべくほかの人の評価を読まないで書きましたが、書いた後読んでみると、すごく差があるように書かれています。
DENONやTEACは「低域の駆動力が足りない」と言う意見が多くみられたのですが、私の評価は逆でDENONが低音の一番駆動力があるように感じました。
 音量は細かく書いていませんが、一応オムニマイクシステムで試聴位置でレベル合わせしています。
 音量も昼間なら自宅で出せる最大値に近くして評価そました。
 低音の出る音楽ファイルは体に低音が当たるように感じるレベルです。
 表現が難しいですが、口を開けると歯で音が感じる程度かな。
 どのアンプも駆動力は全周波数に置いて問題なし。
 まあ、スピーカーが94~98dB/Wもありますから、ピークで10Wもあればコンサートホールの最大値109dBは出ます。
 駆動力が足りない、数百万円のアンプでないとダメなんて、書いてあるオーディオ評論は、スピーカー効率が悪いハイエンドと言われる組み合わせでアンプもハイパワー(500Wとか1KWとか)で利益率の高いものを売りたいのではと勘ぐってしまいます。


 評価にあたって、最近のオーディオはどんな音の傾向なのかオーディオショップに行って同じファイル持って聴きにいってきました。
 スピーカーはカナダのメーカーだそうですが、PND 5F
でペア160万円、流行りのトールボーイです。
 アンプはConstellation Audio 「TAURUS」で300万円くらいの物が置いてあったので、それで全曲聴かせていただきました。
 分解能は良いように聴けましたが、低音の量は控えめです。
 スコーカーなどベリリウム使ってトランジェント上げているらしいのですが、それほど良いとは思いませんでした。
 トールボーイにしては93dB/Wもあるので、もう少し期待したのですが、「低域足りないのでは」と指摘したら「最近の傾向は締った低域で控え目」だそうです。
 自慢になりますが「うちのバックロードとDENONの方が音が良い」って思ったのは内緒です。

 一昔前のハイエンドスピーカー(B&Wの800シリーズ系等)は小型のウーハーでも低音を出すために、振動版を重く駆動磁石を小さくしているので効率が悪く86dB/Wなんてざらにあります。
 これで同じ音量を出そうとすると、極端な話、電力比20dBとして100倍の電力が必要ですから、25Wでは駆動しきれないと言うわけです。
 アンプのパワーは最大値を超えると極端にひずみが発生するので駆動力が足りないと言う表現になっているのではないかと思います。


 比較用のタンノイSRM(94dB/W)でのマルチアンプは8Ωで60W✕2のステレオアンプ3台ですから、換算値2の3乗(PAシステムの換算)480Wのステレオアンプ駆動になりますが、こんなパワー不要ですね、音量25%以上上げたことがない。

 最近のDAC内蔵デジタルアンプは良い音です。


MMC太陽熱温水器
http://item.rakuten.co.jp/mmcsolar/c/0000000110/ 

 入水温度    20℃
 温水器      55℃ 温度差35℃

 太陽光発電
 発電量23.8KW ピーク4.79KW

7月21日(水)

曇り曇り
最高気温(℃)[前日差] 33℃[-1]最低気温(℃)[前日差] 26℃[0]
時間 0-6 6-12 12-18 18-24
降水 10% 10% 10% 20%
 
07/22
  日本 休場
南アフリカ 南アフリカ準備銀行(中央銀行)政策金利
トルコ 休場
15:45 フランス 7月企業景況感指数
17:30 香港 6月消費者物価指数(CPI)(前年比)
20:45 ユーロ 欧州中央銀行(ECB)政策金利
21:30 ユーロ ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、定例記者会見
21:30 米国 前週分新規失業保険申請件数
21:30 米国 前週分失業保険継続受給者数
23:00 ユーロ 7月消費者信頼感(速報値)
23:00 米国 6月景気先行指標総合指数(前月比)
23:00 米国 6月中古住宅販売件数(年率換算件数)
23:00 米国 6月中古住宅販売件数(前月比)
25:00 ロシア 6月実質鉱工業生産(前年比)



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