2010年1月3日日曜日

地方公務員の退職金は地方債(借金)で払う

「早期勧奨」に不適切昇給、退職金を上乗せ
 全国の市区町村の2割近い334自治体が、早期勧奨退職する職員を不適切に特別昇給させ、2007、08年度に計11億2400万円の余分な退職金を支払っていたことが、総務省の調べでわかった。
 勧奨退職者には民間企業と同様に退職金の割増制度があり、特別昇給の適用は二重加算になる。総務省は09年度も多くの自治体が続けているとみており、是正を求める。
 読売新聞が情報公開請求した。不適切な特別昇給による退職金の上乗せは、07年度で7億8400万円、08年度は3億4000万円。栃木県日光市(1億4796万円)が最も多く、次いで北海道赤平市(7707万円)、静岡県磐田市(6436万円)と続いた。
 一方、宮城、富山、山梨、岐阜、愛知、和歌山、大阪、山口、愛媛、高知の10府県の市町村にはなかった。
 地方公務員の退職金は、退職時の基本給に勤続年数に応じた支給率を掛けて算出する。特別昇給で底上げされた基本給に支給率を掛けると、年齢やポストなどによって違うが、退職金は1人当たり数万~数百万円加算される。
 特別昇給は、04年5月に国が廃止し、都道府県も06年度末までに全廃した。
2010130303  読売新聞)
  団塊世代が多くリタイヤする時期、財源の無い地方自治体ばかりなのですが、ニュースのように「泥棒に追い銭」施策をやっている。
 10府県では無かったって書いてありますが、都道府県の数は47あるので、約8割の都道府県で異常な(違法ではない)不適切昇給をやって、退職金のつり上げをやっていることになります、特別昇給は廃止されていることになっていますが、裏では継続的に行われニュースになったのは氷山の一角でしょう。
 このように上乗せ退職金を出している余裕が地方にあるのかと言うと、平成20年度末には地方財政の借入金残高が197兆円となり、平成3年度から2.8倍、127兆円の増となっている状況です。
 その中で一般の国民から見て変だと思うのは、退職手当債!
 今の状況の中、都道府県、市町村では、財源不足を理由に、地方債を起債して退職金を給付している。(ちなみに、大阪府は、今年度は、発行しない予定、東京都、鳥取県、島根県は、過去の起債はゼロ)
 退職手当債は、総務省が2006年度に、団塊世代の大量退職による退職金給付額の増額に対応するために、起債を許可したため(退職手当債)。
 起債に関する条件などは、下記のとおり
・平年度ベースを上回る退職者がある団体で、定員・人件費適正化計画を定め、総人件費の削減に取り組む団体を対象に、許可により退職手当債の発行を拡充
・当該団体の退職手当額が平年度ベースの標準退職手当額を上回る額について発行可能
・期間は、2006年からまで2015年の10年間
このような対応が許されて良いのでしょうか?最初のニュースを見る限り国民感情から言えば、税金払いたくなくなります。
 起債するということは、元利だけでなく利子分まで、住民が負担することを意味しているのだから、ひどい話です。
 何年に何人退職するかは、あらかじめ分かっており、退職金引き当て分を積み立てておけば良かったこと。
 少なくとも、起債額分、退職金を減額すべき!それでも、ゼロになるわけではなでしょうけ、税金払っている人間からすると気分が悪いです。

2 件のコメント:

  1. >2006年からまで2015年の10年間

    それが終わると延長するのか、あるいは万歳するのか?
    あと、たった5年ですね。

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  2. カルロスさん、こんにちは
    たぶん、期限が来ると延長の話が出ると思います。
    その時の政権担当はどう判断するか?このころには日本の台所事情も危ない気がします。
    本当にどうするのか、個人は自己防衛するしかなさそうです。

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