2009年8月14日金曜日

食糧自給率カロリーで上昇生産で低下?

サーチナ経済ニュースから 転記
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0812&f=business_0812_008.shtml
食料自給率 カロリーベースで41%に
【経済ニュース】
  2008年度の食料自給率がカロリーベースで41%、生産額ベースで65%となった。カロリーベースでは前年度より1ポイント上昇し、2年連続の上昇となった。逆に生産額ベースでは前年度に比べ1ポイント低下した。農林水産省が8月11日発表した。
  石破茂農林水産大臣は「農業の担い手の育成確保、農地法改正等による農地流動化の促進、国産品消費拡大のための国民運動などを進めてきた。引き続き、自給力の向上、食料の安定供給へ施策を推進したい」と食料自給率をあげるための努力を語った。

  また大臣は「食料が全部途絶して、何にも入らなくなりましたということになれば、自給率はドーンと上がるわけで、それで良かったというのは、これはもう錯乱の世界であって、なぜ上がったかということをよく的確に捉えて、いろいろな施策というものを講じていかねばならない」と数値の裏側を詳しく分析していくことの必要を語るとともに、自給率については「農地、農業者、農業技術、そういうものの強化に向けて更なる努力をしなければならない」と補足した。

  大臣は「自給率と自給力の整合性というものをきちんと検証し、なかなか自給力は数字で出るものではないけれど、そういうやり方も、きちんと開発せねばならない」と自給力とのバランスのとれた自給率の向上を図ることが大切との考えを示した。

  なお、大臣は今回、カロリーベースで1ポイント上昇した要因について「さとうきびや大豆の生産量が増加をしたということ、あるいは国際価格の高騰により、チーズ、あるいは大豆油の原料大豆などの輸入量が減少したということが主な要因」と説明。また、生産額ベースで低下した要因については「みかんの裏年にあたり、(みかんには実をたくさんつける表年とその翌年には木にエネルギーを貯えるため実をあまりつけない裏年があり)みかんの生産量が減少したこと。リンゴはひょう害により価格が低下した。国際的な穀物価格の高騰により、エサ、飼料等の輸入額が増加したということが主な原因」と説明した。(編集担当:福角忠夫)

ここまで。

この記事よく読んでみましたら、チーズなど値段が上がった食品が輸入減少、飼料も値段が上がって減少したのですね。
昔の日本食のように肉食から穀物食へ変われば、自給率は上昇するので、今の農林水産省の補助金政策を転換せざるを得なくなると思うのですが、本当の問題を解決させないようにカロリーベースの自給率ばかり話題にしています。
今の補助金漬けの農業社会は農林水産省と農協には美味しい商売(笑)なのです。

大きく分けると、食料自給率には3種類の計算方法があります。
・食料の消費カロリーで計算する方法
・重量で計算する方法
・生産金額で計算する方法
この数字を使い分けて発表するので本当の問題が判らないようになっています。

外国産エサを食べた国産豚は、計算されないので国内生産のカロリーはめちゃ少ない。
飼料用トウモロコシは、なんと自給率0%!
近年の日本では、畜産物が農業総生産額の約4分の1を占めています。じつは、外国産のエサを食べて育った豚肉や牛肉などは、たとえ国産でも自給率には算入されない。
農林水産省の資料から引っ張ってくると。
平成18年度の豚肉のカロリーベース自給率は5%で、重量ベース自給率では52%。
豚の飼料の自給率が10%なので、重量の52%のうちの1割しか自給しているとみなされません。
言い換えれば、国産豚肉の重量は52%ですが、この内訳は国産のエサで育った分の豚肉が5%、外国のエサを食べた分が47%ということです。この47%部分は、自給率に貢献できない国産豚肉になります。
同様に、牛肉は重量ベースで自給率43%ですが、飼料自給率(27%)によってカロリー自給率は11%となります。鶏卵は重量ベースで95%の自給率でありながら、飼料自給率(10%)のためにカロリー自給率は10%となります。畜産物は高カロリーのため、エサしだいでカロリーベースの自給率を大きく動かしてしまうのです。
そこで米とイモ、和食中心で自給率引き上げが可能では?、伝統的な日本食を食べるようになれば、食料自給率アップにつながるはずなのですが、昭和40年のカロリーベースでの総合食料自給率が73%だったことから、自給率を高めるには、昔ながらの日本の食生活に戻れば良いという声もあります。しかし、現代の社会生活を考えると、米とイモを中心とした食事ばかりというのに耐えられるか。
消費者が日本の風土を生かした旬の食材を大切にする一方で、日本の優れた技術力で農業技術を引き上げるなど、現代版の食料自給率引き上げ方法があるのではないかと思います。
しかし、昨今の食料自給率に絡む議論は「40%割れ」という数字を強調している発表や報道は本当に日本の農業を良くしようとしているとは思えない動き。
そもそも食や農の問題を、自給率の低さの問題にすり替えていると思います。

今日のイベント
8月14日 07:45 6月 ニュージーランド 小売売上高(前月比)
8月14日 07:45 6月 ニュージーランド 小売売上高(除自動車)(前月比)
8月14日 08:50 6月 日本 第3次産業活動指数(前月比)
8月14日 14:00 6月 シンガポール 小売売上高(前月比)
8月14日 14:00 6月 シンガポール 小売売上高(前年比)
8月14日 17:30 2009年第2四半期 香港 実質GDP(前期比)
8月14日 17:30 2009年第2四半期 香港 実質GDP(前年比)
8月14日 18:00 7月 ユーロ ユーロ圏消費者物価指数(HICP)(前月比)
8月14日 18:00 7月 ユーロ ユーロ圏消費者物価指数(HICP)(前年比)
8月14日 18:00 7月 ユーロ ユーロ圏消費者物価指数(コア)(前年比)
8月14日 21:30 7月 米国 消費者物価指数(CPI)(前年比)
8月14日 21:30 7月 米国 消費者物価指数(CPI)(前月比)
8月14日 21:30 7月 米国 消費者物価指数(CPI)(食品・エネルギー除くコア)(前年比)
8月14日 21:30 7月 米国 消費者物価指数(CPI)(食品・エネルギー除くコア)(前月比)
8月14日 22:15 7月 米国 鉱工業生産指数(前月比)
8月14日 22:15 7月 米国 設備稼働率
8月14日 23:00 8月 米国 ミシガン大学消費者信頼感指数速報値
いっぱい報道があります、来週にあまりポジションを持たないようにします。

FX投資
買い
AUD 81.00円 5枚
売り
AUD 81.60円 5枚

らくちんFxは損益変化せず、勝った分負けてる・・・

2 件のコメント:

  1. 計算の元となるデータの信頼性については本当にいいかげんな事が多いですね。
    私の知っている例は、電話の接続率のデータの取り方です。社内の交換器で計測する接続率とNTTで計測したデータは大きく異なります。社内の交換器は、接続できる回線に対して接続できたしか調べられませんので、回線が全て接続状態になればカウントできなくなります。接続率を上げたい場合、受話器をとってそのままにします。回線が話中で接続状態なら接続しなくても接続率100%になります。NTTの計測は、全ての接続要求をカウントしますのでごまかしができません。ただし、NTTのデータでも件数だけでなく、電話番号と時間がないと連続リダイアルに対する対応ができません。連続リダイアルをやられると極端に接続率が低下します。

    8/13から8/16まで休みですが8/15は休日出勤です。

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  2. TXIさん、こんばんは
    統計は数字の使い方で作る人の意図的な操作ができるのでそのまま信用できませんね。
    マスコミもそうやって国民をだまして来たので、次の選挙前にもへんな報道ばかりで、国民はバカだと思っているのでしょうか?

    16日は妻の実家へ出かけますので、また連絡します。

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