2011年6月16日木曜日

原発を止めると電気代が上がるそうな

 全原発停止なら…家庭の電気代1千円アップと試算
 経済産業省所管の日本エネルギー経済研究所は13日、すべての原子力発電所が運転停止し、火力発電所で発電を代行した場合、液化天然ガス(LNG)や石炭など燃料調達費が増えるため、2012年度の毎月の標準家庭の電気料金が平均で1049円上昇し、6812円になるとの試算を発表した。
 試算は、燃料の単価や為替の変動に応じて電気料金を上下する燃料費調整制度を考慮せず、電力会社が料金の抜本改定を実施しないことを前提としている。世界的に燃料の需給が逼迫(ひっぱく)したりすれば、電気料金が更に上昇する可能性もある。
 今年4月のLNGの輸入価格などを基にすると、12年度の火力発電の燃料調達費は10年度より3兆4730億円増加するという。電気料金に転嫁すると、1キロ・ワット時あたり3・7円の値上げになる。
20116132206分 読売新聞)

 すべての原子力発電所が運転停止し、火力発電所で発電を代行した場合、毎月の標準家庭の電気料金が平均で1049円上昇し、6812円になる試算が、経済産業省天下り財団法人日本エネルギー経済研究所から発表されました。

原子力発電の再稼動の有無に関する2012年度までの電力需給分析資料は以下のPDFファイルです。

 原発が廃止されると国民の家計に悪影響があると発表、このタイミングでやっつけ仕事をする天下り財団法人・・・・だれの指示ですか?
 この財団法人は、経産省OBの元経済産業審議官・豊田正和理事長から、ずらっと並んだ経産官僚OB常勤理事諸氏です。
 非常勤理事に名を連ねるのは、東京電力副社長筆頭の各電力会社幹部ならびに電気事業連合会専務理事です。
 このタイミングで作成・公開!原発事故の対応の遅さに比べ、とっても早い仕事ですねー。
 アメリカの2倍以上高いとされている日本の電気料金がこのまま原発を再開しないとさらに月1000円も高くなるとの試算ですが、これぐらいの負担で済むのか保険と考えれば・・・なんて言ってはいけません。経済産業省の思うつぼです。
 このようなレポートを書く財団法人の存在自体が無駄な法人、税金の無駄ですね、仕分けで廃止してほしい。

 日本の電気料金が高いのは、経産省が主導してきた一地域一電力会社という地域独占による既得権益、その構造問題には一切触れないでこんな試算をしても意味がありません。
 発電などのコストに一定の割合の利益を上乗せして価格設定できる「総括原価方式」が問題で、政府ご用達の独占企業でなければこの方式は成り立ちません。
 この方式のおかげで電力会社は、発電コストだけでなく、高額な人件費やマスコミを抑え込む広告費(だいたい、ライバルがいないのに広告する必要があるのか?)、豪華な福利厚生(企業年金なんてすごい金額)を経費として盛り込み、それに利益を上乗せするのですから、企業努力って何?の世界。

 探したら、こんな面白い記事がありました。
立川競輪場 脱・東電で別業者と契約し電気料金を3割削減
 東京・立川市にある立川競輪場を運営する立川市は、電光掲示板や照明などで大量の電力を消費する競輪場の経費削減に頭を痛めていた。そして、電力の購入先を東電から特定規模電気事業者(PPS)のサミットエナジー(本社・東京都)に切り替えたのは昨年4月のことだ。
 効果は覿面だった。同競輪場が支払った2010年度の電気料金は4500万円で、前年度(6200万円)からの3割削減に成功したのである。同市行政経営課の田中準也・課長が回想する。
「見積もり段階で安いことはわかっていたつもりですが、最初の請求書が届いた時には、“こんなに安くなるのか”と目を疑ったほどです。5月で比較すると、2009年の使用量は約16kWh480万円。10年は20kWhと増えましたが380万円でした」
 立川市では今年度、市立の小中学校や図書館など53か所の公共施設で「電力供給」の競争入札を実施。するとすべての施設でPPSが東電より約2割安い金額で落札した。「競輪場を含めると、市の年間の電気代は年間約5000万円減と見込んでいます」(同前)というから驚きだ。
 PPSとは自前の発電所などから調達した電気を販売する電気事業者のこと。2000年の電力自由化で設立が可能になり、現在は契約電力50kW以上の需要先に販売が認められている。
 東京電力をはじめとする10電力会社の料金は、発電などに要したコストに一定の利益(現在は3%)を上乗せして決まる。「総括原価方式」と呼ばれる仕組みだ。そのため、「コストをかければかけるほど多くの利益を得られる」という奇っ怪なビジネスモデルが営々と続き、電力会社のコスト削減や技術革新の意識を失わせてきた。
 一方、市場競争にさらされるPPSは発電所建設費や人件費、広告宣伝費を削ることでコストを抑え、廉価販売を可能にした。送電線は既存電力会社の電線を使用するので電気料金には1kWh当たり約4.5円の「託送料」が上乗せされるが、それでも“殿様商売”の10電力に比べるとはるかに安く販売できるのである。
 愛知・新城市では、今年7月から購入先をPPSのエネサーブ(本社・滋賀県)に切り替えることを決め、市役所庁舎など33施設で年間1500万円の電気代削減を見込んでいる。変更の過程ではこんなことがあった。
「検討中の3月に、中部電力さんから値引きの料金プランを提示されました。ところが、それでもエネサーブさんより高い。当然、購入先を変更することになりました」(同市行政課)
 民間でも導入例は多い。東京メトロでは2006年にPPSと契約し、「初年度で銀座線の電気料金(年間107000万円)を1割削減できました。詳細は公表しておりませんが、その後も導入路線を増やしています」(広報部)
 という。その他、ヤマダ電機や日本橋三越、旭化成ケミカルズ、東レ、三菱地所など、多様な業種がPPSに切り替えている。
※週刊ポスト2011624日号
と、この記事を見る限り、電力会社が原発を廃止したら値上げをしないといけないのは、うそとしか思えません。
 しかし、家庭では独占電力会社以外からは電気を買ってはいけない法律(通達)になっています。
 経産省は契約電力50kw未満の小口需要家、すなわち一般家庭や商店、町工場は、「消費者保護の観点」から経産省・資源エネルギー庁の規制がかかっています・・・残念ながら一番儲かる
 この規制を受け、一般家庭ではPPSと契約すること認めていないので、強制的に電力会社との契約をさせられて高い電力を買わされるのです。
 一般家庭は電力自由化の恩恵は受けられないようにしています。
 消費者保護と言うのは、自由化電力会社のトラブルや倒産で停電すると不利益が生ずる・・・実際は独占電力会社の送電経路を使っているのだから、料金計算上の問題だけで、簡単に切り替えが出来る、なので独占電力会社に切り替えれば良い、即切り替えのシステムは難しいのであれば、電話してから1日~2日で切り替えてもらえばよい、送電経路は独占電力会社のを使っているのだから。めったに起きないことなら、少しくらいの停電はなんとかするぞ!
 実際は嫌がらせで、即切り替えをやらないだけでしょう、「即切り替えは需要の確認など要る」と言う理由などを後付したりして。
 この規制は、電力会社が一番利益が出る一般家庭における既得権益を守るために作られたと言っても良いでしょう。

 経済産業省の天下り財団法人日本エネルギー経済研究所にこんなレポートを作らせ、マスコミに発表する暇があったら、電力自由化に向け規制撤廃の法案でも作って、国会に提出させろ!経済産業省が、世界でも有数の高い電気料金にさせているのを知っていて言っているのか!(怒)・・・たぶん、今回のレポートは「既得権益満載の原発止める気はない」「もっと庶民から利益(お金)を搾り取って我々によこせ」って言うことでしょう。

太陽光発電
発電量14.7KW ピーク3.01KW
615()
曇り 
 最高気温(℃)[前日差]26 [ +1 ] 最低気温(℃)[前日差]19 [ -1 ]
降水確率(%)10   10   10     10
時間帯(時) 0-6 6-12 12-18 18-24
616
16:15   2011年第1四半期  スイス  鉱工業生産(前期比)
16:15   2011年第1四半期  スイス  鉱工業生産(前年比)
16:30   2011-6-16  スイス  スイス中銀政策金利
17:30   5  英国  小売売上高(前年比)
17:30   5  英国  小売売上高(前月比)
17:30   5  香港  失業率
18:00   5  ユーロ  ユーロ圏消費者物価指数(HICP)(前月比)
18:00   5  ユーロ  ユーロ圏消費者物価指数(HICP)(前年比)
18:00   5  ユーロ  ユーロ圏消費者物価指数(コア)(前年比)
21:30   2011年第1四半期  米国  経常収支
21:30   5  米国  住宅建築許可件数
21:30   5  米国  住宅着工件数
21:30   6/5 - 6/11  米国  新規失業保険申請件数
23:00   6  米国  フィラデルフィア連銀景況指数 
FX投資
AUD/JPY買い85.900売り86.085
AUD/JPY買い85.005売り86.205

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