2014年10月8日水曜日

全然科学的でない、原子力規制員会長の食品汚染レベル発言

規制委発足2年 委員長「科学的判断を貫く」
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201410/20141007_61015.html
 原子力規制委員会の田中俊一委員長(福島市出身)は河北新報社のインタビューに答え、9月で発足2年となった規制委の在り方について「独立性を守るために科学的判断を貫く」と強調した。新規制基準に基づく適合性審査(安全審査)を実施中の東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)に関しては、耐震設計の前提となる基準地震動の妥当性が焦点になるとの認識を示した。(聞き手は東京支社・若林雅人)
 -原発再稼働の前提となる審査の進め方などをめぐり批判や政治介入的な言動が増えてきた。
 「この仕事を引き受けた時から批判や中傷を覚悟していた。独立性は『規制の命』だ。全ての情報を公開し、透明性も確保してきた。原子力に対する人々の考え方の違いは大きいが、外部の力で判断が揺らぐことがあってはならないとの信念でやっている」
 -福島第1原発の汚染水問題が解決しない。経済産業省や東京電力との連携を見直す必要は。
立案に関与せず
 「リスク低減に向け助言しているが、(東電などが)細部にこだわりすぎて、より大きなリスクへの対策が後回しにされる状況も見られる。ただ、規制委が対策立案にまで関与すると、自ら提案した対策を自ら監視することになり適切でない。(稼働)推進側と一体になることはできない」
 -核燃料サイクル施設は安全審査が進んでいない。
 「サイクル施設は先行例がないため、事業者がこれまで考えたことのなかった過酷事故のシナリオや対策の整理に時間がかかり、審査申請を出し直すなどしている。国際的にも安全確保の第一義的責任は事業者にあり、最大限の努力を払うのが大原則だ。日本は、まだ不十分な面が多い」
 -東北の原子力施設の多くは東日本大震災が起きた太平洋側にある。
 「今回の震源域の南側で大規模な地震が起き得るとの知見もあり、想定に入れて評価する必要がある。女川原発2号機は基準地震動を(従来の最大加速度580ガルから)1000ガルに引き上げたが、それで十分かどうかも今後課題になる」
 -現行の放射線防護基準が福島の住民帰還を妨げているとの声もある。
個人線量を重視
 「除染の長期目標としている年間追加被ばく線量1ミリシーベルトの水準は、1ミリ以下でないと生活できないとの誤解を招いた。避難指示解除の目安となる年間20ミリシーベルト以下なら問題はない。空間線量でなく個人線量計で実効線量を見るべきだ。放射線の問題は理由の一つだが、他の要因も大きい」
 -食品の放射性セシウム濃度基準も他国と開きがある。
 「一般食品は1キログラム当たり100ベクレル以下だが、欧米では1000ベクレル超の基準。国際会議などで『日本の基準は低すぎる』と言われたこともある。日本の防護基準を国際的なレベルに見直す議論はすぐにはできないが、いずれしなければならない」


 食品の部分は誤解があると思うので、調べてみました。

 現在の日本の暫定基準値 (厚生労働省報道発表資料) 100ベクレル(Bq/L) は、
平時である世界基準のWHO基準 1ベクレル(Bq/L) の100倍です。


 欧米の1,200ベクレル/kgとか1,250ベクレル/kgとかのすごい数字と比較して、「ほら、日本の基準はこんなに厳しいのだから安心ですよ」とか言っている。
 本当にそんな基準を採用しているとしたら、アメリカやEUの食品の安全性はどうなのかと。

 このニュースを見た人が安心して、気にしない食生活を子どもにさせてしまっても良いのでしょうか?
 原子力規制委員長が言うように、日本の新基準値は世界的にも厳しいものなのでしょうか?

 調べてみると、これにはには色々な条件があることが判りました。
 要は日本の数字が低いから安心なのではなく、安心できないから数字が低いということなのです。


 まずEUの1,250ベクレル/kgを見てみます。
 前提条件として、この基準が「将来原子力関連の事故やその他の放射能関連の緊急事態が起きた場合の上限」とされていることです。
 平常時の数字ではないと言う点を言わないといけません。

 また、国際的な食品基準を定めているコーデックス委員会(FAO及びWHO により設置)は、セシウム基準を1,000ベクレル/kgとしている。
 この基準は東南アジアなど多くの国々でそのまま採用されていいますが、EUの緊急時基準値の1,250ベクレル/kgと同様に食品の10パーセントが汚染されているという前提で決められたものなのだそうです。
 http://www47.atwiki.jp/matowiki/pages/50.html(まとめwiki)
 厚生労働省資料によると、 アメリカは預託実行線量5ミリシーベルトを採用し、食事摂取量の30パーセントが汚染されていると仮定。)
 EUやコーデックスの1,000超ベクレル/kgの基準値は、90パーセントの食品は放射能フリーであるという前提で設定されているのです。

 日本の新基準も実はコーデックスを参考にしています。
 しかし原発事故があった日本で食品の90パーセントが安全という前提は成り立ちませんので、50パーセントが汚染(乳幼児の場合は100パーセント)という前提で1ミリシーベルトを超さないように決められたものです。

 食品による追加被ばくを年間1ミリシーベルト以下にするという考え方は、日本(新基準)、EU、コーデックスに共通していますが、どの程度の食品が汚染されているかという前提が違うというわけです。
 当然、原発事故の影響を受けたベラルーシや日本の基準は厳しくならざるを得ないので、欧米の1000ベクレル/kg超えの基準を比較対象にしてはいけないのです。
 委員長は、日本の規制基準はどうやって決めたのかを知らないのか?と、科学的に反論してみる。

MMC太陽熱温水器
http://item.rakuten.co.jp/mmcsolar/c/0000000110/ 
 入水温度   20℃
 温水器     63℃ 温度差43℃

 太陽光発電
 発電量13.7KW ピーク2.08KW
10月7日(火)
晴後曇
最高気温(℃)[前日差] 25℃[-3]最低気温(℃)[前日差] 16℃[-3]
降水確率(%)   0    0     0  10
時間帯(時) 0-6 6-12 12-18 18-24

経済指標・イベントカレンダー[8日]
08:01 英9月BRC店頭価格指数
08:50 日8月国際収支統計
10:45 中国9月HSBC非製造業PMI
13:30 日9月企業倒産件数
14:00 日9月景気ウォッチャー調査
14:00 日銀金融経済月報[10月]
14:45 スイス9月失業率
15:30 仏9月企業センチメント指数
19:00 OECD主要国8月景気先行指数
20:00 米MBA住宅ローン申請指数
21:15 加9月住宅着工件数
21:30 エバンズ・シカゴ連銀総裁、経済について講演[ウィスコンシン州プリモス]
22:00 IMF、国際金融安定性報告書について会見[ワシントン]
23:30 EIA週間石油在庫統計
26:00 米財務省10年債入札
27:00 FOMC議事要旨発表[9月16-17日分]
29:30 バーナンキ前FRB議長、ワールド・ビジネス・フォーラムで講演[NY]

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