2015年8月8日土曜日

PHEVがエコかどうかは使い方による

ハイブリッド車、終焉危機?ケタ違いの低燃費&低CO2排出のPHEV、欧州を席巻の予兆http://biz-journal.jp/2015/08/post_10972.html
2015.08.04 文=舘内端/自動車評論家、日本EVクラブ代表 Business Journal
 独ダイムラーのブランド、メルセデス・ベンツは、2017年までに10種類のプラグイン・ハイブリッド電気自動車(PHEV)を市場に投入する予定だという。独BMWも近々に5車種のPHEVを投入する計画で、独フォルクスワーゲン(VW)は今年中にPHEVのゴルフGTEを発売するほか、将来的には全車種にPHEVを用意する。ヨーロッパ勢の主力であるドイツは、PHEVに全力を傾けるつもりだ。
 メルセデス・ベンツは昨秋、最上級車のSクラスにPHEVを投入した。日本名はS550プラグインハイブリッド車だ。今秋には、CクラスにもPHEVを投入する。しかも、C350のセダンとワゴンの2車種である。
 ゴルフGTEに搭載する1.4リッター・ターボエンジンの最高出力は102馬力で、モーターと合わせると204馬力近くになる。しかも最大トルクは35.7kgm(キログラムメートル)と、国産3リッター車並みだ。VWの最強GTといってもよい。
 一方、C350 PHEVも負けてはいない。最高出力は2リッター・ターボエンジンとモーターを合わせたシステム出力で279馬力、最大システムトルクは61kgmである。しかし、そんな高出力で燃費が悪化することはないのだろうか。
 ゴルフGTEの燃費は新欧州ドライビングサイクルの基準で、なんとリッター66.7kmである。C350 PHEVは同リッター47.6kmである。あまりの燃費に驚く人も多いかもしれない。そればかりか、CO2排出量も少ない。ゴルフGTEは34.8g/km、C350 PHEVは48.7g/kmである。
 ちなみに20年のEUのCO2規制値は95g/km、25年の規制案は70g/kmである。PHEVであれば、なんと25年の厳しいCO2規制も前倒しでクリアできる。ということは、EUではすべてPHEVにすればCO2規制を難なくクリアできるのである。
 では、PHEVは次世代の主力車になるのだろうか。
■PHEVは非常電源としても重宝する
 本格的なPHEVとして世界で最初に登場したのは、三菱自動車工業のアウトランダーPHEVといってよいだろう。国内だけではなくヨーロッパでも販売は好調で、特にオランダでは全カテゴリーの中でトップの販売台数を競うほどだ。果たして、アウトランダーPHEVのどこが気に入られたのだろうか。
 PHEVあるいはPHV(プラグインハイブリッド自動車)は、簡単にいうと外部の電源からも充電できるハイブリッド車である。特徴は、ハイブリッド車の良さと電気自動車の良さを併せ持つことだ。これは、言い換えればハイブリッド車の欠点を電気自動車で補う、あるいは電気自動車の弱点をハイブリッド車で補うものだ。
 動力系の構造は、エンジンとモーター、発電機、そして電池である。これはハイブリッド車と同じだ。ただし、搭載している電池の容量がハイブリッド車に比べてずっと大きい。
 例えば、プリウスの電池容量は1.3kWh(キロワット時)で、これに対してアウトランダーPHEVは12kWhと約9倍だ。ちなみにアウトランダーPHEVの12kWhという電池の電気容量は、1000ワットのドライヤーならば12時間、60ワットの蛍光灯ならば200時間使えるという容量である。
 この大きな電気容量を生かして、アウトランダーPHEVはエンジンを停止したまま電池だけでおよそ50km走れる。また、災害時の非常電源やアウトドアライフの電源として使うことができ、人気を呼んでいる。
 一般的な家庭の一日の平均電気消費量は、およそ8kWhである。アウトランダーPHEVの電池が満充電であれば、非常時にこの電池だけでおよそ一日半使えることになる。
 災害時の電力の復旧に要する日数はガスや水道よりも早く、およそ3日である。節約して一日4kWhに抑えればアウトランダーPHEVだけの電気で3日もつ。あるいは、隣家と電気を分け合っても、2軒で1日半使える。
 さらに、アウトランダーにガソリンが残っていれば、それで充電することでさらに電気を使える日数が増える。アウトランダーPHEVは、自宅のコンセントで、あるいは街中の普通充電器、急速充電器で充電できるほかに、走行中・停車中にかかわらず自らのエンジンでも充電できるのだ。ここがハイブリッド車と大きく違う点である。
・電池の電気だけで長く走れるので、環境に優しく、維持費(燃料代)が安い
・非常時やアウトドアで電気が使えて便利
・自宅はもちろん、いろいろな充電施設で充電が可能
・ガソリンがあれば走れるので、電気自動車のような電欠の心配がない
 このような利便性とメリットがあるので、大方の予想では、ハイブリッド車の時代は終わって、しばらくはPHEVの時代が続くという見方が大勢を占める。しかし、本当だろうか。
 実はEUの場合は、こうした利便性やメリットもあるが、もっと深刻な問題からPHEVへの移行が進んでいるのだ。そして、EU政府はPHEVの振興策として、とんでもないインセンティブを用意している。それは次回以降に深く掘り下げていきたい。
(文=舘内端/自動車評論家、日本EVクラブ代表)


 よくある自動車評論家の欧州車絶賛論に近い気もしますが、出てきている重量ハイパワーのPHEVが低燃費&低CO2排出とは言えません。
 S550プラグインハイブリッドはPHEVなので、電池は大容量の物を積んでいると思いますが、資料が無かったので電気で33Km走れることから、2.4tの車がそれくらい走れるのですから10KWhの電池と推測されます。
 この車の燃費はJC08モード燃費13.4km/リットルなので大したことありません。電池使い切ったらもっと悪化するでしょう。
 1590万円の車買う人が、燃費気にするとも思えませんし、このクラス買う人は個人でガソリン入れているとは思えません。

 ゴルフGTEは、8.7kWhのバッテリーを積んでいるので結構重くGTIより200kgも重くなっている。
 Cセグメントで200Kgの増加はけっこうな重さです。
 プリウスPHVは、4.4KWhの電池なので、80KgなのでプリウスHVより50Kgの増加で済んでいます。
 ゴルフGTEの燃費は欧州モードで1Lあたり22.2kmと大して燃費は良くないのは、重いからでしょう。
 プリウスもそうですが電池をフル充電してからの燃費が良いのは最初の数十キロをガソリン使わずに走るからで、使い切ってからの燃費が悪ければ、全然エコになりません。
 ゴルフGTEは500万円くらいです。

 C350 PHEVは6.2KWhの電池を積んで、電気だけで50kmほど走行出来ます。
 動力性能もハイパワーに振ってあるので、電池容量からすればそんなに低燃費&低CO2排出とは思えません。
 本体価格が9万ドルなので、買うには1200万円ほど要りそうです。

 最後に出てきている三菱アウトランダーPHEVは、良い車です。
 電気だけで50Km位は走れますし、HVになっても15Km/Lくらい走りますので、SUVとして見れば燃費が良い方です。
 ただ、この車もそうですが、重い車に電池を載せているので、アクアやプリウスのような軽いHVの方が、低燃費&低CO2排出と思います。
 この車はちょっと安く400万円くらいで手に入りますので、お金があれば欲しい車です。

 PHEVは使い方ですね、近距離は電気だけで走ればお財布にはエコですね、私もプリウスPHVで、近距離は電気だけで安く走れます。
 ただ、電気のほとんどは遠くの火力発電で作られるので、家庭まで来る間に捨てられるエネルギーを考えると、プリウスがガソリンで走った方が低燃費&低CO2排出です。
 
 「ハイブリッド車、終焉危機?ケタ違いの低燃費&低CO2排出のPHEV」のタイトルは逆ですね、車の値段(プリウスHVは220万くらい)と効率を考えるとHVにはかなわないと思います。
 うちのプリウスPHVは、HVモードで比較してもプリウスHVより燃費は良いですが、値段の差は埋められません。

MC太陽熱温水器
http://item.rakuten.co.jp/mmcsolar/c/0000000110/ 
 入水温度   20℃
 温水器     69℃ 温度差49℃

 太陽光発電
 発電量14.6KW ピーク2.50KW

8月7日(金)
晴後曇
最高気温(℃)[前日差] 38℃[+4]最低気温(℃)[前日差] 27℃[-1]
降水確率(%)   10    10     10    20
時間帯(時) 0-6 6-12 12-18 18-24

2 件のコメント:

  1. 全く同感です。館内さんの記事は読む気がいたしません。他のところでもコメントしましたが、トヨタがリチウム電池に及び腰であったのは、その劣化を比較的早い段階でユーザーに体感させてしまうからだと思いました。 車を2、30万キロ以上のスパンで考えると普通のハイブリッド状態に近くなった燃費のいいPHVなら、ハイブリッド車にも、コスト的に有利になるかもしれません。

    電池はやはり、耐久性信頼性はいまひとつです。その制御の仕方でトヨタはより高めようとしているでしょう。アウトランター 考え方は興味があり面白い車だと思います。ただ電池の劣化を前提とした場合、電池の酷使をしてEVの機能が10万キロくらいで少なくなってしまった場合、20キロくらいの燃費では・・・・・・

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    1. kawasakiさん、こんにちは

      適正価格の市販車としてトヨタ車の耐久性は世界一でしょう。
      欧州の車に対して乗り心地がよく言われますが、サスペンションなどの耐久力は全然違っていて、新車で買って10年くらいは交換しない人が殆どです。昔BMW買いましたが、サスは車検まで持ちませんでした。
      ブレーキバッドもそうですが、欧州車は1万キロで交換でも文句言われないのに、トヨタ車が3万キロ持っても、文句言われます(笑)。
      プリウスPHVも、トヨタは電池劣化についてだいぶ気を使ったと思います。
      まあ、取扱説明書の劣化する可能性の言い訳が多いのも気にはなりますが、仕方がないでしょうね。
      PHVを買う時は、電池の劣化は折り込んで買いましたが、私の場合意外と劣化しないかなと思っています。
      寒い時の電池量低下は仕方がないですね。

      プリウスPHVは、プリウス20系から乗って、30になった時点でほとんどデザインしか変わらなかったので、PHV出るのを待って買いました。
      友人の30系も1週間ほど交換して運転してみましたが、HVモードでの燃費は10%以上良いですね。
      HVモードで長距離走って(外部充電なし)、リッター30Kmを切ったことは無く、300Kmくらいの遠出ではリッター37Km位ですね。
      高速使わない場合は60Km位走って、リッター68Km(カタログ燃費)走ります。
      アウトランダーはSUVとして、アウトドアに使うには面白いですが、移動の手段としてはプリウスがエコと思っています。
      新しいプリウスPHVが、気になります。
      今後とも、コメントなど好きに書いて行ってください。

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