2009年10月21日水曜日

国内生産の減少

ホンダ、国内生産縮小…取引先に経費3割減要請 : 経済ニュース ...

 ホンダが主要取引先の部品メーカーに対し、国内工場での人件費や生産設備の維持費など固定費を約3割削減するよう要請したことが19日、明らかになった。
 ホンダの2009年度の国内生産台数はピーク時に比べて約3割減の90万台となる見通しで、景気が本格的に持ち直しても国内生産の大幅な回復は難しいと判断したためだ。
 今後、ホンダ自体も生産ライン停止などが避けられない状況で、国内製造業の空洞化が一段と加速しそうだ。
 ホンダは、人口減や円高、温室効果ガスの削減問題などを背景に、国内生産(売上高ベース)が世界同時不況以前から3割減の水準に落ちたまま長期化すると予測。部品メーカーに対し、固定費削減に加え、設備増強は海外を中心に行うことも要請した。
 世界同時不況による国内外の販売不振で、ホンダの09年4~6月期の国内生産(同)は前年同期比35・9%減の7365億円と大きく落ち込んだ。その影響で、部品メーカーの国内生産も平均で3割程度減少した。
 このため、ホンダは国内での生産能力の過剰の解消が急務と判断。国内の雇用減もやむを得ないとして海外での現地生産を拡大する。
 ハイブリッド車「インサイト」が人気で国内販売に明るさのあるホンダが、生産の海外シフトを強めることは、他社にも影響を与えそうだ。
(2009年10月20日03時03分 読売新聞)


 ホンダの話題ですが、トヨタも同じように国内生産を減少させます。
 自動車産業は3万点の部品を作る中小企業を培ってきましたが、今後、国内での販売は減っていくのと円高でこのような国内産業の空洞化が起こり、仕事がなくなり違う産業製品へ転換できない中小企業は廃業することになります。
 これに追い打ちをかけるのが、労働者派遣法の改定で製造業での派遣社員が使えなくなると海外の工場で作らないとコスト競争に勝てません。
 国内産業の転換と内需を伸ばす政策を行ってこなかった旧政権の失政が大きくのしかかってきます。
 そして、自動車産業は電気自動車に変わっていくと部品点数が1/3以下になり、エンジンのような複雑な動力と可燃物を積む必要がなくなるので、今のような企業だけでなくベンチャー企業の参入が起こります。ただ、日本のような政治を経団連が動かしている国ではベンチャー企業をつぶすよな動きをするので、ますます国力が落ち込みます。
 国がアメリカのようにGMを差し置いてテスラモータースに投資することはないでしょう。
 国内はエコ減税とエコポイントで景気が少し回復したように見えますが、需要の先取りなのでこの制度が終わったとたん前より企業業績が落ち込みます。

 ホンダと同じ戦後大きくなったソニーの2009年6月までの業績を見てみますと。
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/IR/library/8ido180000026man-att/h21_q1.pdf
ソニー業績PDFファイル
エコポイントにもかかわらず、赤字!
債務が中長期合わせて1兆円を超えています。自転車操業なのでそのうち問題が噴出しそうです。
ソニーも製造を海外へ動かさないとだめでしょう。

進化する魂さんのブログ
ソニーは普通の会社になったのか ~前編~
で書かれているように。
経営陣の失策が今のソニーの失敗につながったことが書かれています。
 私が思うのは、経営陣と言うより株の過半数を外資(アメリカ財閥系)に牛耳られて、アメリカ的経営をするしかなくなった点でしょう。
 経営陣はお客や社員を見て経営をする日本的なことができなくなり、株主を見て経営することが至上命令、アメリカの製造業がだめになったように衰退するしかありません。
 さて、日本の製造業は生き残れるか?それに代わる産業を生み出せなければ、衰退国として今の生活より悪くなるしかないでしょう。

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