経常収支6月は5カ月ぶり赤字、上半期赤字は85年以降で最大
2014年 08月 8日 10:23 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0G72O220140808
[東京 8日 ロイター] - 財務省が8日発表した国際収支状況速報によると、6月の経常収支は3991億円の赤字となった。赤字は5カ月ぶり。ロイターが民間調査機関に行った事前調査の予測中央値は3243億円程度の赤字だった。前年は3777億円の黒字だった。
この結果、14年上半期の経常収支は5075億円の赤字となった。暦年上半期の経常収支が赤字となるのは比較可能な1985年以降では初めて。暦年半期ベースでの赤字額も1985年以降で最大となった。13年下半期も788億円の赤字となっており、暦年の半期ベースでは2期連続の赤字。
6月は仲介貿易の増加などで輸出が前年比4.4%増の6兆1153億円となったが、原油価格の上昇を受けて輸入が同13.9%増の6兆6524億円に拡大。貿易収支は5371億円の赤字となった。
サービス収支は旅行収支の赤字縮小を受けて、2306億円の赤字と赤字幅を縮小させたが、貿易・サービス収支は7677億円の赤字となり、赤字幅が拡大した。
所得収支は第1次が4182億円の黒字、第2次が495億円の赤字だった。
14年上半期ベースの経常収支は5075億円の赤字。貿易収支の赤字が1996年以降では半期ベースで過去最大の6兆1124億円の赤字となったことが響いた。輸出は自動車や科学光学機器を中心に増加したものの、液化天然ガスや原粗油を中心とした輸入の増加がこれを上回った。
経常収支が上半期ベースで赤字となったのは、1981年以来。
財務省では今後の経常収支について「様々な要因があるため、先行きを見通すことは難しい。今後の動向を注視したい」としている。
国の最終的な収支である経常収支は、簡単に言うと貿易収支に所得収支(投資による収益)を加えたものです。
要するに貿易で儲けた額と投資で儲けた額の合計ということになります。
日本はかつて、工業製品の輸出で国を支えてきましたから、日本の貿易収支は何十年もの間、黒字が続いてきました。
しかしバブル崩壊後からは、日本は製造業で以前ほど利益を上げられなくなりましたが、今までに儲けた利益で海外に再投資し、その利子や配当でも利益を確保するようになってきました。
2005年には投資による利益が貿易黒字を上回り、2011年には貿易収支が赤字に転落しました。
ちょっと前までは貿易による赤字を、投資による利益がカバーすることで、経常収支を黒字にしています。
しかし円安によって輸入価格が増大したことや、産業の構造転換により海外移転が進んだ結果、円安は輸出に貢献しないことから貿易赤字が拡大します。
世界の成熟国は、ほとんどが経常収支赤字であり、経常赤字がすぐに国の没落と言う訳ではありません。
経常赤字というと良くないイメージがありますが、経済学的に言えば、経常収支の状況がその国の経済成長に直接的な影響を与えるわけではありません。
経常収支の変化が経済にどのような影響を与えるのかは、その国が置かれている状況によって異なっているのです。
米国は毎年4700億ドル(約47兆円)にものぼる莫大な経常赤字を垂れ流していますが、米国市場には魅力があり、それを上回る投資資金の流入があるため、経常収支の赤字は大きな問題にはなっていません。
しかし日本の場合には、経常黒字から経常赤字に転落することのデメリットは大きいと考えます。
投資を回収できる海外の国に比べ、日本に投資するメリットがありません。
ついでに言うなら、少子化による内需の縮小が決まっていて、福島第一原発事故の収拾が出来なくて、放射能垂れ流しの日本に価値がありません。
日本はこれまで数十年にわたって経常黒字を続けてきたため、前例主義の塊である政府や官僚の考え方が古く、政治家も頭の固い年寄りばかりで、経済や社会の基本構造もそれを前提に動かそうとしています。
また日本政府の財政赤字が巨額であることや、高齢化の進展で貯蓄率の低下が深刻になっている状況を考えると、経常赤字への転落が、金利上昇と為替下落の引き金を引く可能性があります。
長期的に経常収支が赤字になるにしても、急激な変化には対応できないと見るべきです。
マスコミが貿易収支の赤字は原発停止による燃料費拡大と煽って来ましたが、それも嘘だとばれつつあり、対策としては輸出を増やすか輸入を減らすしかありませんが、両者とも構造的な問題に起因しており、容易に改善できるものではありません。
今の円高(円が強いうち)を使って、所得収支を増大させることが、もっとも現実的な解決策でしょう。
米国債に大きく偏っている官民の海外資産の比率を見直し、企業の直接投資の比率を上げて投資収益率を向上させる必要があります。
これを実行できないと、経常赤字の慢性化となり、日本政府は破綻して、大変なことになります。
今のような、対応している日本政府では、貿易収支赤字は深刻と思っています。
MMC太陽熱温水器
http://item.rakuten.co.jp/mmcsolar/c/0000000110/
入水温度 20℃
温水器 35℃ 温度差15℃
太陽光発電
発電量1.5W ピーク0.63KW
8月9日(土)
雨
最高気温(℃)[前日差] 24℃[-7]最低気温(℃)[前日差] 23℃[-2]
降水確率(%) 40 50 80 90
時間帯(時) 0-6 6-12 12-18 18-24
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