2010年5月28日金曜日

高年齢化白書

平成22年度版の高年齢化白書が発表になりました。
この、リンクはその概要部分です。
すでに日本の人口は減少してますが、本格的に人口が急降下していくのは20152020年くらいからです。
現時点での予測では今から45年後には3700万人減の8993万人程度になる見込みとなっています。
問題は老人ばっかり増えて子どもや生産年齢人口が大幅に減ることです。
45年後の日本は、65歳以上の高齢者を1.3人の生産年齢層で支えていかなければならない未知の社会です。
 現時点で判っている状態。(クリックで拡大)
 高齢者世帯は、世帯人員一人当たりの年間所得が全世帯平均と特に大きな差はない状態、6割の世帯は所得が公的年金・恩給のみとなっています。 
・高齢者世帯の年間所得は298.9万円で、全世帯平均(566.2万円)の半分強。
・しかし世帯人員一人当たりでは、高齢者世帯の平均世帯人員が少ないことから、192.4万円となり、全世帯平均(207.1万円)との間に大きな差はみられない。
・高齢者世帯の約6割において、所得が公的年金・恩給のみとなっている。
ついでに言うと、現時点では日本の金融資産1500兆円のうち60歳以上が60%、50代が22.4%保有しているので、50代以上が持つ金融資産は82.4%になります。

  ここまで、見てみると、老人で金融資産を持っているのはごく一部?または、この金融資産は個人ではほとんど運用されていないと言うことになります。
 
 年金や医療といった社会保障費は増加していく一方なのに、高齢化で歳入がそれに見合うだけ増えるわけが無い。
 今後、日本は財政的に破綻することなく予算を計上していけるとは思えません。
 国家を信頼し、先行きどうなるかわからない年金や社会保障を信用するというなら話は別ですが、もし国家が面倒を見てくれなくなったとしたら、今後は自分で食っていく為の準備が必要です。
 日本は無駄使いと公務員の人件費が高すぎて、とっても厳しい財政状況なので、消費税率を大幅に上げるのは間違いない、ついでに所得税も増税方向に進める方向。
 退職後にも年金には期待できず、医療費も負担が大幅に上がっていくので、若者が消費せず、老人も資産をため込むだけとなっています。
 これからは、かつては日本にあった「真面目に会社勤めを定年ますれば、ある程度の財産を築くことができ、老後も年金と貯めた資産で寿命まで生きていける」というストーリーが無くなってしまった。
 私としては、このままの状態を維持してほしいのですが、若者目線でか考えれば、日本政府は一度破綻させて、今ある借金と預金をリセットして、もう一度再構築した方が良い未来があると言えそうです。
 金持ち老人や資産家から言えば、富の搾取になるので大不評ですが、この混乱で富を拡大する資産家もあるでしょう。
 再構築には、大きな痛みが伴い、餓死者や医療を受けられないとか、暴動とか起こる可能性が大きい、まして、良い指導者が出てこないと、権力者だけが得する世界(後進国)になります。
 このまま、増税とサービス低下を進めるか、リセットして日本経済を再構築するか、さあ、みなさんはどっちが良いでしょうか。

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