2010年5月30日日曜日

景気は良くなっているか?


GDP:1~3月期1.2%増 4四半期連続プラス成長
2010520 95分 更新:520 1230
 GDP成長率と内外需寄与度の推移 内閣府が20日発表した10年1~3月期の国内総生産(GDP)速報によると、物価変動の影響を除いた実質GDP(季節調整値)は前期比1.2%増、年率換算では4.9%増となった。プラス成長は4四半期連続で、年率換算で4.2%増だった前期(09年10~12月)を上回った。輸出や個人消費、設備投資が増加を維持しているほか、住宅投資も増加に転じ、景気の持ち直しの動きがより鮮明になった。
 同時に発表された09年度の実質GDPは前年度比1.9%減で、政府見通し(2.6%減)よりマイナス幅が縮小したが、過去最悪の08年度(3.7%減)に次ぐ水準。生活実感により近い名目GDPは3.7%減で、いずれも2年連続のマイナスだった。
 1~3月期の成長率について、菅直人副総理兼経済財政担当相は「アジアの成長を背景にした外需と政策的な効果が引っ張った結果」との認識を述べたが、景気の先行きについては欧州不安を踏まえて「海外景気の下ぶれ懸念などのリスクが存在している」と慎重な見方を示した。
 1~3月期の内訳は、アジア向けを中心に輸出が引き続き好調で、前期比6.9%増と4期連続で増加。輸出増や企業収益の改善を背景に、設備投資は1.0%増と2期連続のプラスだった。個人消費は、0.3%増で4期連続で増加。薄型テレビのエコポイント対象商品が4月から絞られたため、3月に駆け込み需要が発生した。
 住宅投資は0.3%増と5期ぶりにプラスに転じた。一方、国や地方による公共投資は1.7%減で、3期連続の減少だった。前期比1.2%増のうち、外需の押し上げ要因は0.7%で、内需の0.6%をやや上回った。
 1~3月期の名目GDP成長率は1.2%増(年率4.9%増)で、2期連続のプラス成長。詳細にみれば、名目の1.214%に対し実質は1.209%で、石油や野菜価格の上昇を反映して5期ぶりに名目が実質を上回った。一方、総合的な物価指標のGDPデフレーターは前年同期比3.0%減と過去最大の下落幅で、デフレが続いていることを裏付けた。
景気は回復しているのか? で書いたように、実質GDPでの評価は、世の中の状況を反映していないのですが、今回は名目GDPも同じように上昇しています。つまり景気は良くなっている?
 数字的にはこの3カ月でGDPが伸びました。年率4%後半だとバブルの好調期と変わらない成長です。そうなると世間ではもう少し変化があるはずなのですが、何も感じられない気がします。
 景気の伸びは、国内の消費にはほとんど関係ない成長だったのか。
 はっきり言えることは、リーマンショックで欧米の外需が大幅に減少していたのが、再び新興国外需で持ち直したことにより輸出が伸び、国内生産が上がったことは分かります。これが実質GDPを押し上げた要因です。
 しかし百貨店や小売店の売上は減少しています。物価も原油や気候要員である食品類は上がっていますが、全般は低落傾向にあります。
 これでは通常、名目GDPが上がらないはずです。
 今回の名目GDPの伸びがエコカー減税や、エコポイント、そして輸出によるものではないかと推測されます。
 例えばエコカー、エコ家電がたくさん売れると消費者が購入する最終生産物のため売上が上がります。それは名目GDPの伸びとして計算されます。しかしこの売り上げ高の中に税金分が入っています。それも名目GDPに計上されているのではないでしょうか。
 儲かった企業(自動車会社や家電メーカー)は、その資金は内需関係に回さず、海外工場などへの外需の設備投資に回すことになっています。
 まあ、家電ではヤマダ電機とか、空前の利益が出た模様ですが、従業員の給料に反映されたとは聞きません。
 大規模なエコカー減税やエコポイント制、住宅減税による名目GDPを上げるだけの政策なら企業を助ける補助金行政となんら変わりありません。  
 今回の名目GDPの増大は、内需関連では、車関連、家電関連以外の業界は、ほとんど恩恵が無かったのではないでしょうか。
 一方で、もう一つの景気指標である、雇用はどうかと言うと。
 日本の完全失業率が5.1%に悪化したと発表になっていますが、同時に発表になりました完全失業者数は356万人となり10万人増加で、数字的には大きく悪くなっていない。
 ところが就業者数は53万人減少の6269万人となっており、この1年間で53万人が仕事から離れています。
 つまり、失業率は仕事を探している人の割合であって、仕事が無くあきらめてしまった人の数字ではありません。下の数字に見える点は、自営業主と家族従業員の減少が大きく、廃業してしまった零細・小企業の人たちはどこに行ってしまったのでしょうか。
 こんなに就業者数が減って、国民の収入が減っている日本は景気悪化の真っ最中!なんです。
 景気は回復していると発表になっていますが失業者数は増加しており、国民の実感とはかけ離れています。
総務省・統計局から、平成224月分のデータの一部を拾ってきました。
労働力人口  6625万人 前年同月比  -43万人  -0.6 %
就業者     6269万人 前年同月比  -53万人 -0.8 %
自営業主    582 万人 前年同月比  -27万人 -4.4 %
家族従業者   204万人 前年同月比  -20万人  -8.9 %
雇用者     5451 万人 前年同月比 -13 万人 -0.2 %
完全失業者   356万人 前年同月比  10 万人 2.9 %

2 件のコメント:

  1. 少しは景気がよくなっていると思います。
    ガソリン価格がかなり高くなっているのにあまり騒がれていませんので。
    ただ、個人的には良くなった実感はありません。

    久々にHDDのデータを誤って大量に消してしまいました。低速病のHDDを使ったコピーはすごい時間がかかるのと眠い時の操作が重なったのが原因です。

    今日も木工します。

    返信削除
  2. TXIさん、こんにちは
    円高や原油安にも関わらず、ガソリン上がっていますね。
    企業も、デフレと言いながら、商品に値上がり分を転嫁しつつありますね、値段は同じでも量を減らすとか。
    HDDのデータは残念でしたね、また、再放送を撮るしかないのでしょうか?

    今日は、寝室のパナソニックのテレビをネットワークに繋ぎましたが、安物だったので、dlnaに対応しておらず、アクトビラぐらいしか使えませんでした。
    説明書には、インターホンやカメラはネットで繋げるようですが、HDDレコーダーはダメでした。
    まだ、届いていませんが、SONYのブルーレイBDZ-RX55を買いました。
    東芝のブルーレイは中身が三菱製だそうで、ネットワークが載っていません。
    dlna使えるので、パナかSONYか悩みましたが、PSPとかで遊べそうなのでSONYにしました。
    届いたら、ネタにします。

    返信削除