2011年11月4日金曜日

ギリシャのつけあがり

ギリシャ最大野党が首相を批判-国民投票実施計画は「無謀」
1031日(ブルームバーグ):欧州首脳が先週合意したギリシャ債務危機封じ込めの包括策を国民投票にかけるというパパンドレウ首相の計画について、最大野党である新民主主義党(ND)スポークスマンのヤニス・ミケラキス氏は「無謀」だとし、ギリシャのEU加盟をリスクにさらすものだと批判した。
  ミケラキス氏は31日にアテネのND事務所で配布した声明で、パパンドレウ首相は「欧州におけるギリシャの将来をコインのように宙に投げた」とし、「首相は危険で、退場しなければならない。今、選挙を行うという解決策がある。それが最も安全な国民投票だ」と語った。

 さすがに、ギリシャの能天気さには欧州が大揺れです。
 ギリシャの債務の50%削減が合意され、なんとか火消をやってきた欧州各国、こんなことになってしまうなんて思いもよらなかったでしょう。
 ギリシャのパパンドレウ首相が、合意された包括戦略をギリシャの国民が受け入れるか、レファレンダム、つまり国民投票にかけて決めると発言。
 そんなことを今更ギリシャ国民に問うなら、「金よこせ、俺たちから税金取るな」と言っている人たちは反対と言うに決まっています。
 そうなれば、ギリシャは間違いなく破綻し、そして欧州全体を混乱になります。
 国民が緊縮政策を拒否し、そして、そのために関係機関のギリシャに対する協力が打ち切られでもすれば、たちまちギリシャは資金繰りに窮し、デフォルトになります。
 これは、政府が国民を説得できないと判断したと言うことでしょう。
 つまり、国民がそんなに政府のすることに反対するというのであれば、それならそれで、デフォルトに陥った上で、ユーロ圏から離脱することになる、それでも良いのかと国民に選択を迫っているようです。
 今回は、ユーロ諸国が自分の国の金融機関が潰れては困るので、デフォルトに陥った訳でもないのに、先にIMFにお金を出させた。
 普通は、債権者が債務の削減に応じた後に、IMFが介入するはずなんですが、今回は変な展開です。
 デフォルト抜きで事態を解決したいという関係国の甘い考えが、ギリシャをつけあがらせたわけで、借金の踏み倒しをしてから、デフォルトしようと言うことになり、さらに金融危機が大きくなったような気がします。
 今年中に、ギリシャはデフォルトの可能性大です。

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