2012年7月29日日曜日

投資を研究している大学の投資損失

南山大など運営の法人、新たに92億円の運用損
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20120718-OYT8T00403.htm

デリバティブ運用損 計160億円に
 南山大などを運営する学校法人「南山学園」(名古屋市昭和区)が、運用に失敗した金融派生商品(デリバティブ)取引の解約により、2011年度までの3年間で計約92億円の損失を出していたことが17日、分かった。
 同学園では09年にも約68億円の解約損が判明しており、金融派生商品による損失は最終的に計約160億円に達した。損失は経常的資金や有価証券の売却益をあてて埋め合わせしており、同学園は「教育、研究活動に支障はない」としている。
 同学園によると、解約損は、09年度が約29億5000万円、10年度が約26億5000万円、11年度が約36億7000万円。判明している08年度分約68億1600万円と合わせると、160億8600万円になる。同学園は05年に金融派生商品で資産運用を開始したが、08年のリーマン・ショックの影響などで多額の含み損が発生。一度に全て解約すると、学園運営に支障を来す可能性があるため、リスクの高い金融派生商品から順次解約を進めていた。
 高リスク商品の解約は今年3月までに完了しており、同学園は来月にも外部の有識者らで構成する「資産運用問題総括委員会」の初会合を開くなどして、今後、運用当時の幹部の責任追及などを検討する。同学園法人事務局長の蒔田一(まきたはじめ)理事は、「総括委員会の報告をもとに再発防止を図りたい」としている。
(2012年7月18日  読売新聞)


 南山学園の資産運用に関する新聞報道について
http://www.nanzan.ac.jp/news/2012/20120718.pdf

1.「新たな損失」について
2008年のリーマン・ショックの影響により、資産運用による損失が発生して以来、教育・研究活動に支障をきたさないことを大前提として収束計画を策定し、順次解約を進めてきた結果、毎年度決算で損失が計上されております。
新聞報道にあります「新たな損失」については、2008年以降の新たな取引による損失ではなく、上述した収束計画に基づく損失の合計額です。
2.「解約の財源」について
解約の財源については、本学園におけるこれまでの受取利息・配当金や有価証券売却益を充当しており、教育・研究活動には支障がないことはもちろん、経常的資金に影響を与えないように対応しております。
3.「資産運用問題総括委員会」について
この委員会は、資産運用問題に一定の収束の目処がたった現在、問題の発生から、その後の対応について、外部有識者等により総括することを目的として設置いたしました。委員会からの報告に基づいて、今後の対応等を検討することになります。
今後とも、教育・研究活動に支障がないよう慎重な法人運営を行なっていく所存でございますので、何卒、ご理解のほど、よろしくお願いいたします。
以 上
 だいたい、大学が集めた学費を使って投資を行うこと自体が変なのではないのでしょうか?
 まあ、南山大学に「経営学部(http://www.nanzan-u.ac.jp/Dept/bb/top.html
)」があり、「教員紹介(http://www.nanzan-u.ac.jp/Dept/bb/faculty.html)」には、学部長の専攻テーマは「ファイナンス」となっており、金融工学の教授として2名の方がおられるので、研究の一環と言えば良いのか。
 損失隠しについて言えば株式会社のように投資家から資金を受け入れているのではないので、投資家を騙した・欺いたと言うわけではありませんが、大学の信頼を裏切っていることになりはしないか。
 こう言った実態を見ていると、「金融工学」って学問なのか?と疑問な点が多いですね。
 リーマンショック以来、金融工学って言うのは、先に仕込んでおいた物を、格付け会社や国の報道官を使った”国を挙げてのインサイダー取引”で、他国の学者が真似しても、餌食になるだけと思います。
 経済学を教える立場の人や経済学トップの成績の人でも、リアルでの投資が勝てるわけではないと思います。
 ここ、10年の間に予定利回りをクリアした投資顧問会社は数えるくらいしかいません。
 金融工学が学問になった時点で、その金融工学は時代遅れなのです。

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4 件のコメント:

  1. 南山大学は資産運用で大変なことになってるみたい。
    資産運用問題総括委員会の運営を「西村あさひ法律事務所」に委託し、 その委員会の委員長に郷原弁護士が就任したという噂が流れている。
    事実だとしたら、かなりの大事だよね。

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  2. 南山学園が「資産運用問題総括委員会」報告書を公表!

    http://www.nanzan.ac.jp/news/2012/20130125_oshirase.html

    忌憚のないご意見をお待ちしております。

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  3. 南山学園、週刊ダイヤモンドの報道により、大混乱に陥る。
    適当に関係者の処分を行おうとしていたのが、そうはいかなくなった。
    文部科学省が介入してきたからだ。どうじに、金融庁が証券会社側の
    寄付行為が「特別の利益の供与」に該当するかを判断するために
    情報収集を始めた。今後、証券会社の担当者たちも背筋に冷や汗を
    かきながら眠れぬ日々を送るとことになろう。
    財務担当の首だけを差し出すつもりが、S教授(前財務担当理事)の
    反撃により、理事長の首を差し出すかが焦点となってきた。

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  4. 南山学園、2012年度事業報告書で、デリバティブ入りの仕組債の存在を隠蔽。
    組織的隠蔽で徹底的に、週刊ダイヤモンドに対抗。組織の腐敗速度が加速!

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