12月の国内企業物価、前年比1.2%上昇 08年11月以来の伸び
日銀が14日発表した2010年12月の国内企業物価指数(速報値、2005年=100)は前年同月比1.2%上昇の103.4だった。上昇は3カ月連続で、伸び率は2008年11月(3.4%)以来2年1カ月ぶりの高水準。原油や非鉄金属など国際商品価格が上昇したことが背景にある。
国内企業物価は、製品の出荷や卸売り段階で企業同士が取引する製品の価格水準を示す。
品目別に見ると非鉄金属が10.9%、鉄鋼が10.2%、石油・石炭製品が7.8%それぞれ上昇した。経済の成長が続くアジアで需要が強いことを反映した。
情報通信機器は5.8%下落したが、下落率は前月(6.4%)から縮小。電子部品・デバイスの下落率が縮小したことも指数の押し上げに寄与した。
同時に発表した2010年の国内企業物価指数は前年比0.2%下落の102.8だった。2年連続のマイナスだが、下落率は09年(5.2%)と比較すると大幅に縮小した。〔日経QUICKニュース〕
お暇な、おやじはスーパーなどへ、よく野菜やパン・牛乳を買いに行きます。
そんな食品の値段は日本に帰国して3年になりますが、下がり続けていて前に住んでいたタイ・バンコクの物価とあまり変わらないのではないかと思うようになっています。
現に、世界ではインフレの嵐が吹いていますが、日本は円高のおかげで、消費者物価は0.5%下がっていて日本国民の生活にはあまり響いていないような物価です。
しかし、先のニュースのように、国内企業物価指数は上昇に転じています。
国民が実感できるのは、ガソリンで最近近所のセルフスタンドで表示価格が134円まで上昇(実際はプリペイで買えば3円引き)。
気になるのは、原料が石油の洗濯石鹸で箱の大きさは同じだが、ネット0.9Kgなんて言う物が並んでいたりします。(1.2K→1.0K→0.9Kとここ3年で中身が減っている)
やはり輸入資源や穀物の国際市況は高くなっているようで、金や銅はすでに史上最高値を次々と更新していますし、原油もほぼ2年3カ月ぶりの高水準で推移しています。
なかでも、ここにきて値上がりが激しいのが、穀物と綿です。
米シカゴの先物相場では、トウモロコシや大豆が2年半ぶりの高値です。
新興国需要や投機マネーの流入に加え、オーストラリアの洪水やロシア、南米の干ばつで生産量が激減するとの懸念が、投機の対象にもなりつつ、とっても危険な状態です。
国内を見渡せば、民間の賃金の低下がそのまま、購買意欲の低下になっています。
一番、お金を使う(必要)子育て世代である20代後半から40代にかけての、解雇、残業の減少が、家計収入に影響して消費ができない状態で、国内の品物は資源上昇の分を転嫁できず、企業の利益を圧迫、それが、人件費抑制になり、ネガティブスパイラルになったままです。
とは言え、人件費も限界で企業は赤字のままにしておけないので、どこかで商品に価格転嫁しないといけなくなる時期が遅かれ早かれ来るでしょう。
それは、日本政府の混乱がこのまま続いていますので、今年中にインフレ方向になるのではないかと思っています。
賃金が上がってとか、金利が上がってとかの収入上昇がインフレに繋がっているのであれば問題ありませんが、収入が下がって物価が上がるスタグレーションにならないことを祈りたい今年です。
1月19日
08:30 1月 オーストラリア Westpac消費者信頼感指数
08:50 11月 日本 第3次産業活動指数
18:00 11月 ユーロ ユーロ圏経常収支(季調前)
18:00 11月 ユーロ ユーロ圏経常収支(季調済)
18:30 12月 英国 失業率
18:30 11月 南アフリカ 実質小売売上(前年比)
21:00 1/8 - 1/14 米国 MBA住宅ローン申請指数(前週比)
22:30 12月 米国 住宅建築許可件数
22:30 12月 米国 住宅着工件数
FX投資
AUD/JPY買い82.200売り82.335
ガソリンが134円なのにマスコミは騒がないのも不思議ですね。
返信削除ちきりんさんの日記を久々に見ました。
「2011-01-16 戦後の世界経済が俯瞰できる本」
は非常にわかりやすいです。
また、おどろきは
「ちきりん最初の職業選び」
です。
TXIさん、こんにちは
返信削除お年寄りは、灯油が高くなったので、ぶつぶつ言っているようですが、マスコミは騒ぎませんね?もっと物価が高くなってから騒ぐのでしょうかねー、今騒ぐと消費税上げる話ができなくなります。
ちきりんさんの日記は欠かさず読んでいます。
この人、評論家で食っていけそうです。とっても判りやすいと思います。