このまま、少子高齢化が進み、公務員改革や年金改革ができない場合、日本に何が起きるか?
少子高齢化で経済が委縮する場合は、消費税を上げても税収は増えない。
日本でこれから何が起きるか?を考えれば、対策を練ることができます。
具体的に、日本で何が起きるのかを考えてみます。
2011年度一般会計を見るにつけ、税収を大幅に上回る歳出を行い、債務残高も異常なほど膨れ上がっている日本に、いつか財政破綻は必ず起こります。
その日を何年何月何日と正確に予想することは無理です。
しかし、このまま債務を増やすなら、10年以内に危機が表面化し、消費税率の引き上げなどあらゆる手段を尽くすものの、膨らんだ債務残高を前に万策付き、いずれ財政破綻します。
ここで言う、財政破綻というのは、日本国債の購入を誰も買わない、“税収と国債の市中消化による財政のやり繰りが出来なくなる”ことで、国家予算が成立しなくなるだけ。
財政破綻=デフォルト(債務不履行)にはならないと思います。
この財政破綻が起きると、何が起きるかを個人的に想像してみました。
金融で「国債」「株」「円」のトリプル安が発生。
日経平均は5000円を目指して下落する。まあ、これ以上下がる場合は海外から買いが入るでしょうし、円安になっているので海外から見れば5000円は500円~50円の価値なので、5000円と見ました。
円は200円を超えて大幅な円安が進んで、最終的には1000円台ぐらいになるのではないか。
日本政府が“国債は返せません”と宣言する「デフォルト(債務不履行)」は起こらない。
預金封鎖も起きない。
預金封鎖は、現在の日本憲法下では合憲ではないので、違法の可能性がある法案が堂々と国会を通るとは常識的に考えられない。
財産税は違法性が濃いので、国会で成立するとは思えない。
過去にやった、戦後のような預金封鎖のうえ、財産税を徴収して、国民の財産と国の借金を相殺する事態にはならないと思います。
預金封鎖、財産税とセットでなければ、それ程意味をなさないデノミ(通貨単位の切り下げ)、新円切替もできません。
タンス預金は安全か?と言うと、以下の問題で目減りします。
普通に考えるなら、日本政府がやることは、日銀に国債の直接引き受けを強制することで予算を成立させることを強行します。
日銀による国債の引き受けによって、市中に紙幣がばら撒かれる結果、激しいインフレが数年間継続し、物価が現在の10倍は超えるでしょう。
日本の場合、海外からの借金がないので、ハイパーインフレは起きないと考えます。
つまり、1000兆円の借金が外貨であった場合、円が外貨の1/10になると、1京円になってしまうが、外貨での借金ではないのでこの点は大丈夫。
海外は日本国債を買わないと思うが、財務省が海外へ売り込む時に付けるおまけが大きいと危ないかもしれせん。(今は海外に借金がないとして)
物価が10倍程度となることで、名目上のGDPや税収が膨らみ、名目GDPに対する日本政府の債務残高比率が急減する。また、大幅な円安によって海外からの支援も可能になり始めたころ、日銀による国債の引き受けを止めると、紙幣のバラマキが収まってインフレは終息します。
こうして、混乱が終息した日本経済は、大幅な円安により価格競争力を増した輸出企業を中心に、また工場なども国内に回帰するなか、国内産業も活性化し、復活を成し遂げていくが、このときトヨタやパナソニックが日本の企業とは限らない、社長や会長が中国人ってこともありうる。
インフレが終息するまでの間、経済はもちろん大混乱するので、激しいインフレ、経済の大混乱に付いていくことができない企業が続出する結果、多くの企業が倒産し、大不況になります。
公務員給料の遅配、失業者が増大し、年金生活者も大きな影響を受け、インフレで預金も1/10以下に目減りして、生活難に陥る人が続出する。
医療機関も医療保険が崩壊して大混乱になるでしょうし、たぶん自殺者も今の10倍以上に増え、人口が大きく減るような事態もありえます。
破綻から復活に至るまでの過程の中で、円安によりIMFに支援を要請することが可能になります。
その為、IMFに日本政府は借金を頼むことになります。
なぜなら日本政府が必要とる予算を確保するための国債を購入できるのは日銀を除くと、国内には国債を購入する銀行や金融機関が存在しないからです。
国が発行する債券を国内では誰も買わないので、資金が必要になれば他から借りるしかありません。
IMF資本が投入されると、ネバダレポートのような変化を要求されます。
そうなると、公務員の高給が無くなり、企業でも労働の流動化政策による、終身雇用、年功序列制度の崩壊が起こり、企業自体は身軽になる。
FTAも進み、貿易や資本の自由化が行われ、農業の効率化は必然となるでしょう。
一度は、日本の農業は壊滅しますが、その後、生き残りをかけて改革せねば国民が生き残れませんので、必死になるでしょう。
と、こんな感じでしょうか・・・・・
さて、日本政府が予算編成を作れなくなるか?という面ではどうでしょうか。
そもそも、徹底した歳出削減と増税だけでは、財政再建は極めて難しいと考えます。
徹底した歳出削減と増税は経済を下押しし、GDPを減少させことになります。
GDPが減った場合、債務残高は当然変わらないので、GDPに対する債務残高の‘比率(倍率)’が膨らみ、債務の返済がより困難になります。
経済が下押しされる結果、増税をしたとしても税収は思ったほど伸びないことは経済学者でなくてもわかります。
過去財政再建に成功した国の例を見ると(韓国)、歳出削減だけではなく、経済成長と適度な物価上昇が必要だ。経済を下押しするような政策のみに依存する財政再建はまず無理でしょう。
税収のピークはバブル時代でも60兆円であり、現在は税収40兆円前後で低迷する一方、歳出は90兆円を超えている。
円安になり、多少の税収増となってもプライマリーバランスが均衡するまで税収は増えない(現在の税収の2倍は不可能)。
現在、消費税5%で約10兆円の税収だが、単純に計算して40兆円分を消費税で賄うには20%増やして25%にしないといけないが、消費税を上げると消費が減って減収になるので、どこまで上げればよいかは想像できない。
1年間の国債発行額は2010年度現在、160兆円にも及ぶ。来年度は172兆円に達する見込みで、危機が表面化する頃には、1年間の国債発行額は200兆円近くに達しているはずです。
円が今の円高水準の100円以下では、日本の場合は巨額すぎてIMFも誰もその資金繰りを助けられません。
自助努力で借金返済をするしかないが、今の民主党を見ていると、先送りしかやっていないので、まず無理でしょう。
したがって、危機表面後から財政破綻までの期間は思っている以上に早いと思われます。
日本で預金封鎖とか財産税を行うための、法律整備をするために国会審議を行っている間に、国民は”ぼー”としているわけがありません。
昔のように、新聞とテレビしか情報が無い時ならいざ知らず、ネットの中ではすぐにばれます。
考えれば考えるほど、預金封鎖をすることも、財産税も取れないはず。
取り付け騒ぎが続く場合に、銀行に手持ちの現金がなくなり、紙幣がないので預金が下ろせなくなる状況が一時的に発生するかもしれません。
そもそも預金封鎖、財産税は前触れなく、抜き打ちで実施ないと効果がない。
預金封鎖、財産税を実施するため、新たな法案を国会で審議中であることをメディアは隠ぺいしても、ネットによる情報が大々的に報じれば、国民の間で恐怖心が煽られ、ますます取り付け騒ぎがひどくなり、大混乱になります。
今の時代は、個人でもネットを通じて情報発信できる時代であり、情報拡散スピードが戦前、戦後の預金封鎖が起こった時期と比べるとまったくと言って違います。
抜き打ちでこのような大事が実施されることはまず無理です。
国会で長々と議論すれば、預金の引き下ろしが金融機関に殺到しますし、最近では手元に現金紙幣がなくても、クレジットカードやネット振込みなどを使えば、紙幣は不要です。
それらの使用により、インフレが加速するだけではなく、海外への資産逃避により、円はさらに暴落します。
今の日本は、資本取引が自由化されており、インターネット上でわずか数分もあれば海外の金融資産が買えますし、外貨を買って海外送金も可能です。
日本政府が最後にできることは、インフレにすること以外ないと思います。
とりとめなく、長文失礼・・・
27日(月)
英国、カナダ、ニュージーランド、香港市場休場(クリスマス振替)
オーストラリア市場休場(ボクシングデー)
日銀金融政策決定会合議事要旨
(社債やCPの買い入れ基準の緩和を決定した10月28日分、買い入れるETFやJ-REITの条件を決めた11月4、5日分)
28日(火)
英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド市場休場(ボクシングデー)
日本失業率・有効求人倍率(11月)
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仏実質GDP・確報値(第3四半期)
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29日(水)
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30日(木)
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財務省、外国為替平衡操作(為替介入)実施状況(12月)
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米シカゴ購買部協会景気指数(12月)
米中古住宅販売成約指数(11月)
31日(金)
大晦日
年末ジャンボ宝くじ、抽選会
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2011年1月1日(土)
ハンガリー、欧州連合議長国に就任(6月末まで)
エストニア、ユーロ導入
ブラジル、ルセフ新大統領就任
今晩は、仙石さんが田原総一郎さんとの対談であと2年しかもたないというようなことを言ったそうです。やれやれですね。
返信削除久さん、おひさしぶりです
返信削除お元気ですか?こちらはのんびりと過ごしています。
このまま、政治主導が出来なくなると、破綻は早いと思います。
官僚も破綻が一番困るので、官僚主導のもと、増税とサービス低下を画策するでしょうが、ここまで来ると、消費税アップも年金縮小も無理なので、破綻まで突っ走るしかなさそうです。
ただ、本文に書いたように、マイルドなインフレ(10倍から100倍)で収まる気がします。
この場合、なにも対策していない老人や弱者が一番の被害者になると思います。
ワールドインベスターズは対策済?(笑)